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堀江貴文・独占インタビュー「大人の言うことを聞いても成功できない」

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僕は子どものときから、絶対に大人には従わなかった

―前回「行動すること」の大切さを伺いましたが、オンラインサロンのような仕組みでなければ、なかなか動くのは難しいですよね。

写真/柚木大介

 僕が繰り返し言っている、ハマること、動くことを邪魔するのは本人だけの問題ではない気がしていて。
 まず他人がいろいろ言っていることに耳をかたむけてしまうことですけど、その最たるものが親と先生で、「遊んでばかりいてはいけない!」と、楽しい時間の邪魔をしてくること。僕は親や先生に従いませんでしたからね(笑)。

「俺の方が頭がいいんだから口出しをするな、黙っていろ」と思っていたくらい。実際に、親も先生も本当にバカだったし、そもそも子どもの遊びを禁止する理由なんてない。遊ぶのを否定するのって、教科書の勉強以上の発見や知恵がどこかに存在するという考えがないんですよね。

―多くの子どもは親や先生に禁止されると、ついついそちらが正しいのだと感じてしまうのでは?

 ほとんどの子どもはそうやって洗脳されてしまうんだと思う。だから僕は洗脳するのがもっとも難しいタイプだったと思うし、その分大人たちには嫌われていたと思う。でも、大人たちがどんな理屈を持ち出してこようが、僕はそれに真っ向から立ち向かうことができたし、夢中でハマれるものを他に持っていたから、平気でしたけどね。
「好きなことを好きなだけやるのが正しい」という僕のスタンスは、子どものときからまったく変わっていませんから。

―なぜ親は子どもに遊びの大切さを教えてあげることができないんでしょうか?

 おそらく遊びの大切さも頭の中ではわかっているんでしょうけど、遊びと勉強のいずれも役に立つのだと教えるスキルがないからかと。
 あと親は口では「子どもには成功して欲しい、幸せになって欲しい」などと言いながら、実は失敗して欲しいと思っているもの。失敗してくれたら、鬼の首でもとったかのように厳しく叱って、それで安心している。
 僕の周りの成功した人たちを見ると「親の言うとおりにしてよかった」と言っている人なんて一人もいませんからね。
 もちろん親に限った話ではなくて上司や目上の人にアドバイスされたからと言って、本心は違うのに従っても満足のゆく成果は得られません。

―よくわからない上や横からの同調圧力があると、どうしてもチャレンジする意欲を削がれてしまいますよね。

 そういう古い関係性に縛られて、変わることを拒んでいるのが「マイルドヤンキー」と呼ばれる人たちですよね。僕は彼らを見た目とはまったく相反して、日本人の「やらない」特徴をもっともよく表した保守的な人たちだと思っている。
 最近では埼玉県入間市を拠点にして活動するラッパー、イルマニアがブレイクしてましたけど、深夜バラエティ番組をきっかけにその存在を世に知られたのに、そのままメジャーシーンに躍り出るかと言えばそうでもない。「いまの環境がありがたい。これをずっと続けたい」といったコメントばかりで、新しいビジネスや展開をしていかない。昔の仲間に感謝して、地元の関係を守っていく、一言で言えば守りに入った生き方になってしまっている。
 変わることがリスクだと捉えていることが、残念と言わざるを得ないですよね。

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堀江 貴文

ほりえ たかふみ

1972年福岡県八女市生まれ。実業家。SNS media&consulting株式会社ファウンダー。元・株式会社ライブドア代表取締役CEO。東京大学在学中の1996年、23歳のときに、インターネット関連会社の有限会社オン・ザ・エッジ(後のライブドア)を起業。2000年東証マザーズ上場。時代の寵児となる。2006年証券取引法違反で東京地検特捜部に逮捕され、実刑判決を下され服役。現在は、自身が手掛けるロケットエンジン開発を中心に、スマホアプリ「TERIYAKI」「焼肉部」「755」のプロデュースを手掛けるなど幅広く活躍。有料メールマガジン「堀江貴文のブログでは言えない話」は1万数千人の読者。2014年には会員制のコミュニケーションサロン「堀江貴文サロン」(現・HIU)をスタートした。


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  • 2016.07.09