「親ガチャ」の前に「時代ガチャ」を生きる「親と子どもたち」と児童虐待事件の増加。「こども家庭庁」は救いになるか?【藤森かよこ】
高度情報化社会において家族は解体するので、子ども養育の社会化を進めるしかない
■「子ども家庭庁」創設決定に見る家庭の子ども養育力低下
12月21日に、政府は、首相直属機関として「こども家庭庁」を2023年度の早い時期に創設すると閣議決定した。
今まで内閣府と厚生労働省がそれぞれに担当していた子どもに関する問題解決を、「こども家庭庁」が引き受けることになる。内閣府の担当であった「少子化対策」と「子どもの貧困」と「児童手当」と「認定こども園」は「こども家庭庁」に移管される。厚生労働省の「虐待対策」と「ひとり親家庭支援」と「母子保健」と「保育所」も移管される。
新しい政策としては、子どもに関わる仕事の従事者の性犯罪歴を調べるシステム導入や、子どもが死亡した事例を検証し予防する制度導入などが考えられている。【詳しく】みえてきた「こども家庭庁」 どんな組織に? | 教育 | NHKニュース
■「こども庁」を「こども家庭庁」にした政府の現実認識の甘さ
この「こども家庭庁」創設は、もともとが子ども時代に虐待を体験した女性(風間暁さん)の提唱から始まった。その女性が望んだのは、あくまでも「こども庁」だった。「家庭」はついていなかった。風間暁さんは、家庭や家族が機能不全であり、その最大の被害者が子どもであることから、「こども庁」の必要性を考えた。
◆地獄だった、から…「こども庁」唱えた女性、「家庭」の2文字に失望:朝日新聞デジタル (asahi.com)
では、なぜ「こども庁」は「こども家庭庁」になったのか。子どもの問題なら、親が責任を持って関与すべきなので、「家庭」が加わるべきだという考えからだった。どうも政府は、世の中の流れについて、現代人の変化について認識不足であるようだ。
◆こども庁「こども家庭庁」への名称変更はトンデモ「親学」を提唱する日本会議・高橋史朗と自民党極右勢力の仕業だった!|LITERA/リテラ (lite-ra.com)
私自身が「子どもは、その子どもを作った親が責任をもって養育する」ことは、あたりまえのことだと思ってきたので、「こども庁」ではなく「こども家庭庁」とした人々(おそらく男性の与党国会議員)の気持ちはわかる。
しかし、「あたりまえ」は時代によって変わる。どんな時代や文化にも通用する規範はない。道徳も時代や文化によって変わる。今まで何千年と常識であったことが、次の時代には単なる個人の選択か趣味になっている可能性はある。
おそらく、未来の日本においては、実親や親族に育てられる子どもの数と、施設や養子制度や里親によって養育される子どもの数は、そんなに大差がなくなっているのではないか。この私の予測は、私の期待や願望の外部にある。ほんとは、そういう社会にはなってほしくはない。しかし、時代は私の期待など蹴飛ばして進むにちがいない。
KEYWORDS:
- 2023年度
- 21万6798組
- SNS
- Sunny
- W浅野
- あたしおかあさんだから
- アルヴィン・トフラー
- ヴァーチャル空間
- おかあさんといっしょ
- こども家庭庁
- こども庁
- ネット社会
- のぶみ
- ひとり親家庭支援
- めぐみ園の夏
- リテラ
- ワンオペ育児
- 人工知能
- 保育所
- 児童手当
- 児童自立支援施設m田中れいか
- 児童養護施設
- 児童養護施設 施設長殺害事件
- 児童養護施設で育った俺がマンガ家になるまでの(おおよそ)8760日
- 児童養護施設という私のおうち
- 内閣府
- 厚生労働省
- 大藪謙介
- 子ども
- 子どもの貧困
- 子ども養育
- 家庭内暴力
- 家族は解体
- 家族形成
- 少子化対策
- 岡田斗司夫
- 性犯罪歴
- 日本会議
- 時代ガチャ
- 木村拓哉m評価経済社会
- 松本大洋
- 横山だいすけ
- 母子保健
- 母子生活支援施設
- 永田晃一
- 浅野ゆう子
- 浅野温子
- 漂流児童
- 特別養子制度
- 石井光太
- 石原裕次郎
- 結婚
- 自民党極右勢力
- 藤森かよこ
- 虐待
- 虐待対策
- 親ガチャ
- 認定こども園
- 里親制度
- 間野まりえ
- 離婚総件数
- 風間暁
- 養育の責任
- 養育能力
- 首相直属機関
- 高度情報化社会
- 高杉良
- 高橋史朗