オミクロンのもとで社会の基盤が揺らぐ構造【佐藤健志】
佐藤健志の「令和の真相」38
◆重症化率は低い、だが・・・
新型コロナウイルスの変異株「オミクロン」は、感染力が強いかわりに、重症化率は低いとされています。
この場合の「重症化」とは、呼吸器の疾患、わけても肺炎が悪化し、生命に関わりかねない事態になるという意味。
今回のパンデミックによる死者は、統計サイト「Worldometer」によれば、2022年1月13日の時点で約554万人。
これは公式に集計できた人数であり、実際の死者数は2倍から3倍に達すると見積もられています。
ゆえに重症化率が低いのは、それ自体としては朗報。
そのためか、一部では「オミクロン、恐るるに足らず」という楽観論が台頭するにいたりました。
もっともな発想です。
ただし、以下の条件が満たされていれば。
(1)医療の逼迫、さらには医療崩壊といった事態は、重症者の増加以外の原因では起きないと考えてよい。
(2)新型コロナウイルス感染症が、呼吸器以外の臓器に及ぼしうる損傷は無視してよい。
(3)感染の拡大が社会経済活動に及ぼす影響は考慮しなくてよい。
前回記事「オミクロンのもとで経済を回す方法」で述べたとおり、上記の条件はすべて現実には成立しません。
わけても重要なのが、(3)が成立しないこと。
軽症であろうと、症状によっては社会経済活動に参加できる状態ではなくなりますし、そうでなくとも感染拡大のリスクを考えたら、一定期間の隔離は避けがたい。
無症状の感染者、および濃厚接触者についても同様です。
肺炎が重症になる者や、肺炎で亡くなる者が少なければそれでいいという「肺炎(防止)至上主義」とも呼ぶべき立場を取るのならともかく、社会経済活動を維持することにも気を配るとなると、オミクロンを軽視することはできない。
ついでにこれを医療現場にあてはめると、どうなるか。
そうです。
今や連日、ニュースで報じられるにいたった事態が引き起こされるのです。
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