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《生涯独身率》男性25%/女性16% 「パートナーが欲しい」36% 40歳~60代までのパートナーの必然性とは【松野大介】


恋愛小説や恋愛エッセーの著書を持つ元芸人の作家・松野大介氏が、データやニュースをもとに壮年世代(40~65歳)を中心に今の日本人の恋愛価値観をユニークに解き明かす第1回目。


■中年以上の独り身が増える時代

 

 昨年12月に地上波のニュースで50歳時点での生涯独身率が公表された。

 年ごとの推移は、1960年代あたりは2~3%で、80年代から90年代のバブル期も5%ほど。だが男性は90年代から、女性は2000年代から右肩上がりに急増し、昨年は男性25.7%、女性16.4%が、1度も結婚を経験していない。男性は4人に1人だから、57歳で未婚の私も今や少数派ではない。
 番組では「結婚への価値観の変化」(必要性を感じていない)や「収入が上がらないと結婚を考えられない」(子育てするため)などを理由に挙げた。男女に9ポイントの差があるのは、結婚したいが付き合う相手もいない数が男のほうが多いと私は推察する。
 ここに離婚者(結婚経験はあるが現在再婚していない独り身)を加えれば、成人(二十歳以上)の独身率はさらに上がる。
 この恋愛論のテーマの壮年期(青年期と老年期の狭間の、主に40~64歳)の独身率として、生涯独身率に離婚と死別で独り身になった人を足すと、男は4人に1人(25%)からかなり延びそうだし、女性は4人に1人に近づくのではないか。

■新たなパートナー「欲しい」「いらない」が拮抗の時代

 

 とある企業の昨年の「独身中高年の恋愛結婚に関する意識調査」。(このような数字はアンケートにより違うものだが)

「あなたは現在パートナー(恋人・伴侶)がいますか。もしくは欲しいですか?」

        欲しい  欲しくない
 45~49歳  46.3%   34.0%
 50~54歳  35.2%   38.9%
 55~59歳  34.2%   37.8%
 60~64歳  28.0%   49.5%

 「欲しい」の全世代の平均は36.1%。年代別の前半は「欲しい」が多く、高齢者直前だと「欲しくない」が逆転とわかりやすい統計。両意見が拮抗している点がおもしろい。
 これに加え、「パートナーがいる」が約15%なので、「パートナーがいる・または欲しい」は平均で50%を超え、データにない既婚者を足せばパートナーの必要度はさらに上がる。

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松野 大介

まつの だいすけ

1964年神奈川県出身。85年に『ライオンのいただきます』でタレントデビュー。その後『夕やけニャンニャン』『ABブラザーズのオールナイトニッポン』等出演多数。95年に文學界新人賞候補になり、同年小説デビュー。著書に『芸人失格』(幻冬舎)『バスルーム』(KKベストセラーズ)『三谷幸喜 創作を語る』(共著/講談社)等多数。沖縄在住。作家、ラジオパーソナリティー、文章講座講師を務める。

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