ブッダも実践した【ヴィパーサナ瞑想】でメンタルを鍛えてコロナ疲れを吹き飛ばそう!
ヨガトラベラー・土屋愛が世界から発信するウェルネスやスピリチュアル、そして人生のこと⑪
■瞑想をして思考をコントロールしよう!
みなさん、こんにちは。ヨガトラベラーの土屋愛です。
日本に帰ってきて1カ月ほど経ちました。コロナウイルスの影響で開催予定だったヨガクラスはほとんどキャンセルとなり、予定していた旅も一度白紙状態に。今は執筆活動と動画編集に集中しています。ウイルスが健康面に与える不安から始まったコロナ騒動ですが、今では経済打撃による“コロナ疲れ”や“コロナ鬱”という言葉もよく耳にします。
そこで今回は、タイのサムイ島で参加したヴィパーサナ瞑想合宿(7日間無言で瞑想をし続ける)から得た思考をコントロールする方法を皆さんにご紹介したいと思います。
“興味はあるけどやり方がわからない”
“一度やってみたけど無理だった“
という方にぜひオススメです! それでは早速ヴィパーサナ瞑想を説明していきましょう。
■2種類の瞑想スタイル【ゴエンカ】と【アーナーパーナ】
ヴィパーサナとは、“ありのままに見る”という意味を持ち、ブッダが実際に行った精神の鍛錬法だと言われています。参加者たちは合宿所で寝泊まりするのですが、まず最初にスマホなどの電子機器を預けます。また、他の参加者との会話も禁じられ、無言で過ごさなければなりません。日本を含め世界中に施設があり、参加費用はそれぞれが支払える額を寄付する形をとっているのが特徴。ヴィパーサナ瞑想には主に2つの流派があり、一つは伝統的な手法をとる【ゴエンカ】スタイル、もう一つは瞑想する体勢を選べる【アーナーパーナ】スタイルです。
【ゴエンカ】
[日数]10日 [ヨガ]なし [瞑想体勢]座禅のみ
【アーナーパーナ】
[日数]7日 [ヨガ]あり [瞑想体勢]座禅 / 立つ / 歩く
日本のヴィパーサナ瞑想の施設は【ゴエンカ】スタイルをとっています。タイにはどちらの施設もありますが、私は【アーナーパーナ】スタイルを選びました。というのも、私自身、実は瞑想がそれほど得意ではなかった、というのが理由です。
ヨガインストラクターには非常に長い時間瞑想をする方もいらっしゃいますが、私は頑張っても20分が限界というレベル。ですので、座禅しか選べない【ゴエンカ】スタイルにはとてもじゃないけど挑戦できる気がしなかったので、せめて体勢が選べてヨガをする時間も設けられている【アーナーパーナ】スタイルを選びました。
■一回の瞑想セッションは45分!
実際のヴィパーサナ合宿中のスケジュールを見てみましょう。
04:30 起床 ⇒ 05:00 座禅 ⇒ 05:45 ヨガ ⇒ 07:00 座禅 ⇒ 08:00 朝食 ⇒ 09:30 説教 ⇒ 10:15 歩く / 立つ瞑想 ⇒ 11:00 座禅 ⇒ 11:45 昼食⇒
14:00 座禅 ⇒ 14:45 歩く / 立つ瞑想 ⇒ 15:30 座禅 ⇒ 16:15 歩く / 立つ瞑想 ⇒ 17:00 お経と慈悲の瞑想 ⇒ 18:00 お茶飲み⇒
19:30 歩く瞑想 ⇒ 20:15 座禅 ⇒ 21:30 就寝
いかがでしょう。一回の瞑想セッションは45分です。つまり、毎日合計で7時間半は瞑想をしていることになります(座禅と歩く / 立つ瞑想)。そして、お気づきになられた方もいるかと思いますが、1日の食事は11時45分からの昼食だけ。
合宿中は瞑想することにだけ集中するため、瞑想ルームでは一度座る場所を決めたら変更することはできません。瞑想の時間はすべてベルによって開始と終わりの時間を知らせてくれます。また、自分の顔を見ることさえも雑念に繋がるからでしょうか、施設には鏡がどこにもありません。
ヴィパーサナ瞑想には様々な目的がありますが、英語ではインサイトフル(洞察的な瞑想)と訳されるように、洞察力を付けるということがメインだと私は思っています。その洞察はできる限り自分自身の内面が対象になるようにと、多くの制約がかけられているわけです。
■ヴィパーサナ瞑想を実践するも初回はわずか10分で不安と後悔で涙が…
私は幸いにも施設に早く到着したので、個室をゲットすることができました。部屋のベッドは竹製もあれば木製もあります。私の部屋には写真のようなクッションはなかったので、木のベッドと枕のみで寝ることに。
初日はほとんど眠れないまま夜が明けてしまいましたが、いよいよヴィパーサナ瞑想のスタートです! 座りやすい姿勢になり、目を閉じます。おへそから鼻まで呼吸が行き来する感覚を洞察します。頭の中にはさまざまな雑念が浮かんできますが、意識を呼吸の感覚にだけ集中させます。すると次第に瞑想が深くなっていきます。
“あー、瞑想ってこんなに気持ち良いんだ。これだったらなんとか7日間やっていけそうだな。もうそろそろ45分になる頃だから目を開けてみよう”
清々しい気持ちで目を開けてみました。するとなんとまだ10分しか経っていなかったんです!!!
たったの10分ですよ! そう考えたらなぜか急に悲しくなって涙がポロポロ止まりません。完全に精神不安定です。周りの参加者たちはピシっとしたまま姿勢をまったく変えずに瞑想し続けているし、なんでこの合宿に来てしまったんだろう…という後悔が沸々と込み上がってきました。
このヴィパーサナ瞑想では参加者の約30〜40%は途中で脱落。そのほとんどの方は2日目か3日目に帰ってしまうとのこと。とはいえ、来たからには途中で脱落という選択肢など私にはありません。気を取り直して泣きながらも目を瞑りました。
瞑想1日目が終わる頃には、泣けてきた理由がよく分かりました。とてつもなく寂しかったんです。スマホがないだけでなく、他の参加者とも話しをしてはいけない無言の状況で、突然世界にひとりぼっちになってしまった気がしたのです。初日はとにかく脱落しないということで精一杯でした。精神的に疲れたのでしょうね。初日は眠ることができなった木のベッドの硬さも気にならないくらい熟睡しました。
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