「子供の頃の将来の夢を教えてください。」古市憲寿さんに聞く!(18)
「夢」よりもイージーモードを歩んできた
大阪府内のある小学校の調査によると、4年生男子の将来の夢は、1位から順にサッカー選手、医者と来て、3位にはなんと「ユーチューバー」がランクインしていたのだとか……。
「将来の夢」を持たせようとする大人たち
うーん、なかったですね。小学校の卒業文集でも「夢なんか持たないほうがいい」って書いてましたから(笑)。大人って、子どもに無理やり「将来の夢」を言わせようとするじゃないですか。それがすごく窮屈に思えたんです。
子どもの時の僕は、夢を聞かれると面倒になって、いつも「公務員」って言っていました。どう考えても僕には務まらないし、今やっていることとはほとんど真逆ですね(笑)。
両親は個人主義だったので、僕の進路について「ああしろ、こうしろ」と干渉してきませんでした。ただ、「大人になった時に社会から評価される肩書きは大学名くらい。高校までの学歴はそんなに大事じゃないと思うけど、大学はある程度いい所に入っておいた方がいいよ」とは言われていましたね。
実際には開成学園など一部のエリート学校の人脈は役立つと思いますが、開成学園に入るよりも、「いい大学」に入る方が簡単ですからね。両親の判断はまあ、理に適ったものだったと思います。ただ、僕が小学生の頃に両親は「中学受験してもいいよ」とは話してくれていました。干渉はしなくとも、意志はしっかりと尊重してくれていたんだなと思いますね。
僕自身はこれまで「夢」なんてことは考えずに、常にイージーモードの選択をしてきたんです(笑)。
中学校も結局、公立を選んだので勉強で苦労することはありませんでした。ただ、高校受験一つとっても、やっぱり「苦労しないで入れる所がいいな」と考えて、推薦入試で高校に入学しました。
模試の結果ではトップ校もA判定だったんですが、一般入試で落ちる場合のリスクを考えて、推薦でも入れそうな高校を志望校にしました。あとトップ校は文武両道を掲げる男子校だったんですよね。それもなんか大変そうだったので、総合的に「楽」な高校を選んだことになりますね。