「人と仲良くなるためのコツはありますか?」古市憲寿さんに聞く!(7)
「親密さ」は会う回数の頻度や多さで決まる
古市さんの考える、関係が近く、長く続く方法についてお聞きしました!
人脈を囲い込むという大間違い
初めてプライベートで人と会うときは、あまり一対一にならないようにしています。一対一だと共通の話題がわからないので、会話に詰まったり、不自然さが生まれたりすることが多いんですよね。
「仲良くなるにはサシで飲め」とはよく言われますが、本来それはある程度仲良くなって、最終段階でやることだと思いますよ。だから僕は、初めて誰かと会うときには「友達も連れていっていいですか?」と聞いて、こちら側を必ず複数人にするようにしています。複数対複数で話した方が会話も続くので、ラクなんです。
それに、複数対複数で会っておくと、関係が続きやすくなる気がします。一対一で会った場合、その後も僕が相手とコミュニケーションを取り続けないと、すぐに関係はなくなっちゃいますよね。けれども、相手に僕の友達を紹介しておけば、その2人も交流を持つようになる。そうすると、この2人の会話のトピックとして真っ先に上がるのは、紹介した僕のことなんです。なぜなら、共通の話題として持ち出しやすいから。僕がいないところで僕の話をしてくれるので、結果的に僕が直接連絡を取らなくても、関係性が持続します。
人脈を自分だけのものにして囲い込もうとする人がいますけど、それは間違った選択だと思いますよ。僕は基本的に関係を囲い込まないで、いろんな人に紹介していくように心がけています。そうすることによって、新たに面白いことが生まれたり、面白い仕事につながったりしますし、誰かから面白い人を紹介してもらう機会も増えますからね。
あとは「この人とは友好関係をしっかり築いておきたい」と思ったら、会ってから最初の1カ月で3回は会うようにすることを心がけています。親密さや愛着は、基本的に「会う回数の頻度や多さ」で判断されます。だから、人は単純に会う回数が多いと、「この人とは仲が良い」って錯覚するんですよね。回数だけではなくて、「頻繁に会っている」という印象も大切ですから、3カ月連続で月に1回会うよりも、1カ月に3回会った方が、一気に精神的な距離感を縮めることができます。
ちなみに、僕がよくする「人狼」というゲームは、初対面の人と仲良くなるためのツールとして活用できるかもしれません。人狼は10人程度が対面になって遊ぶゲームです。ゲーム中はそれぞれに特定の役割が与えられます。個人的な話をしなくても、ゲームの中でそれぞれの性格が見えてくるんです。なので社交ツールとしておすすめですね。