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コレステロールが低い「畑の肉」とは

肉より良質な植物性たんぱく質の宝庫

たんぱく質を構成するアミノ酸は、人体の細胞やホルモンなどの合成に欠かせないもの。大豆はたんぱく質を約35%含み、アミノ酸スコアも100という優れたものとなっている。これは牛肉や卵と同じレベルだが、必須アミノ酸をすべて動物性たんぱく質からとろうとすると、肥満などの原因となるコレステロールも同時にとってしまう。そこで、コレステロールを含まない、植物性の大豆たんぱく質が注目されているのである。

 

 

豆類のなかでも、大豆の栄養価がとりわけ高いといわれるのは、良質のたんぱく質を多く含むからである。良質のたんぱく質とは、どのようなものを指すのだろうか。その目安として、「アミノ酸スコア」という“モノサシ”が用いられる。

アミノ酸とは、たんぱく質を構成する物質。その種類はさまざまで、体の中で合成されるものもあれば、食べ物から取り入れられるものもある。そのうち、体内で作ることができず食品で補う必要があるものを「必須アミノ酸」と呼ぶ。

その必須アミノ酸は全部で9種類。どれかひとつでも量が少ないと、

他がいくらあってもその力を発揮することはできない。その特性から、必須アミノ酸はよく“木の桶”にたとえられるのである。桶の一辺が欠けていたら、その高さ以上の水を汲むことはできない。この原理からもわかるように、必須アミノ酸にとって大切なのは“バランス”。

そのバランスを数値で示したものが「アミノ酸スコア」であり、100に近いほど良質なたんぱく質だとされている。

 

さて、アミノ酸スコアは通常、肉や魚など動物性のたんぱく質の方が、植物性たんぱく質よりも値が高い。ただし、唯一の例外が大豆で、そのスコアは肉や魚に匹敵するほど優れているのだ。そこに、大豆が「畑の肉」といわれるゆえんがある。

さらに毎日食べてもコレステロール値が上がる心配がないのも大きな魅力だ。

 

▲発酵や加工によって、味も栄養も千差万別になる

 

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