あおむろひろゆきのてくてく子育て日記〈第8話〉「いつか終わってしまうこの日々について」
子どもの言葉に、思わずおとうちゃんが泣いた日
現在妻が妊娠しておりまして、つわりでなかなか動けないこともあり、子どもと二人きりで過ごす時間が増えてきました。子育てをして2年以上になるけれど、慣れない事ばかりで毎日てんやわんやしています。
ケチャップライスを作れば真っ黒になってしまうし、掃除をしてもキレイにしたところからおもちゃで荒らされてゆく。買い物帰りに両手に荷物を抱えたまま、子どもが蛙を観察しているのを見守る事もあります。延々と続く石拾いも、子どもが納得するまでやらせないと泣いてしまうので、ひたすら待つしかありません。そんな毎日を過ごすうちに気持ちの余裕もなくなり、感情的に子どもを叱る機会も増えてしまいました。
こないだの週末はとても天気が良かったので、大急ぎ でお弁当を作って、公園でレジャーシートを広げて二人でごはんを食べました。気が付くとまわりでもたくさんの家族がご飯を食べていて、それぞれ色とりどりの美味しそうなお弁当を広げて楽しそうにしています。それに比べて随分とみすぼらしいお弁当を食べる我が子に対して、なんとも申し訳ない気持ちになりました。
その日の夜、寝かしつけの時にあれこれ振り返って反省し、考え事をしながら天井を見つめていると、子どもが突然「おとうちゃん」と話しかけてきます。「なに?」と返事すると、にこにこしながら「おとうちゃん、きょうたのしかったね」と言っていてハッとさせられました。
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