心ない一言に、どうしても伝えたいこと。
お笑い芸人・杉浦双亮の挑戦記〈23〉
独立リーグでプレーする人たちの何がすごいのか。実際にプレーし、知ってほしいと思ったこと。
自身が愛媛マンダリンパイレーツに身をおくことで、チームメイトが聞かされることになってしまったであろう一言。どうしても伝えたいこと。
独立リーグでプレーするということ
後期日程が開幕した。
チームは5試合を終えて4勝1敗となかなかいいスタートを切れた。
特に、後期開幕試合で前にも紹介した、四国アイランドリーグでもっとも長い時間を過ごしている伴投手がいいピッチングをしてくれたことはとても嬉しかったし、チームにも勢いがついたと思う。
僕はというと、まだ登板がない。
20日の先発に向けて、実戦で投げておきたいという思いがある。チーム状況があるからなかなか難しいけれど、調子を上げていって、投げさせたいと思えるような状態にしておきたいと思う。
独立リーグで生き残ることというのは決して簡単ではない。
実際に体験してみて、その思いを強くしている。これはみなさんの思っているイメージとは少し違うかもしれない、と思って今回はこの「独立リーグ」の現在位置について書いてみたい。
僕の話を例にすれば分かりやすいだろうか。
プロを多く輩出する帝京高校でかつて頑張っていたことは、僕にとってどこか心の拠り所だった。あれだけきつい練習に耐えたんだから、甲子園を優勝するようなチームに補欠であってもいたのだから、と。でも、四国アイランドリーグに来て、そのときとよりもグッと野球自体のレベルが上がっていることをリアルに感じている。
もちろん、実際に高校時代と比べたことはないけれど、振り返って考えればその力の差はすごくある。
僕はピッチャーだからピッチャーのことしか分からない。だけど、ものすごくレベルの高いピッチャーがたくさんいる。150キロを投げる人がたくさんいるから、140キロを超えるくらいだと「遅い」部類に入ってしまう。加えて、変化球もしっかりとコースに投げ分け、マウンドでの姿は堂々たるものだ。
こんなピッチャーたちですら、プロ(NPB)にはなかなか入れないのだから、そのすごさや、もう想像がつかない。
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