業界売上6兆円割れに。百貨店不況の一番の原因は何なのか?
【百貨店不況】を「日経ビジネス」記者・杉原淳一氏が徹底解説1/3
「今さら聞けない」ニュースのキーワードについて、「分からないことはなんでも聞いちゃう」いまドキの社会人、トオルくんとシズカちゃんが第一人者の先生たちに話を聞いていきます。
●百貨店不況とアパレル不況
トオル…最近、百貨店が不振というニュースをよく聞くなあ。でもこの前、百貨店の前を通りかかったら建物の周りに中国人観光客がいっぱいいたよ。「かなり賑わってるなー」と思ったんだけど、僕自身はほとんど行ったことないんだよね。
シズカ…私もほとんど行かないわ。お母さんはたまに行ってるみたいだけど。「百貨店不況」ということだと、確かに郊外の百貨店はどんどん閉店しているみたいね。今の百貨店業界って一体どうなっているんだろう?
トオル…専門家の人に聞いてみようよ! たまたまこないだ、『誰がアパレルを殺すのか』という本を読んだんだ。業界の関係者に「ここまで聞くの?」という話も取材していて読み応えがあったなあ。著者の「日経ビジネス」杉原淳一記者なら、百貨店のリアルな情報を掴んでいるかも! 聞いてみようよ。
シズカ…そうしましょ! でもちょっと待って、アパレルと百貨店って関連性があるのかしら。
杉原…大いにありますね。実は百貨店の売上のなかでアパレルが占める割合は約3割。他の商材と比べて非常に大きな割合を占めています。ですので、このアパレルが売れなくなると百貨店の売上は非常に厳しくなります。そして、実際に百貨店ではアパレルが売れなくなっています。
トオル…3割! 数字を聞くとあらためてアパレルの存在の大きさを感じます。
シズカ…では、百貨店業界全体の売上も下がっているんでしょうか??