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寝すぎると認知症に!?「昼寝」の注意点

【睡眠負債】を枝川義邦氏が徹底解説2/3

「今さら聞けない」ニュースのキーワードについて、「分からないことはなんでも聞いちゃう」いまドキの社会人、トオルくんとシズカちゃんが第一人者の先生たちに話を聞いていきます。 〈今回は「睡眠負債」全3回。2/3〉

■睡眠は「貯金」できない

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トオル じゃあもし「睡眠負債」を抱えてしまった場合、どうすればいいんでしょう。

シズカ 結局「睡眠不足」が大きな原因なのよね。私は土日に「寝だめ」するようにしてるんだけど、これはいい事なのかしら。

枝川(義邦:早稲田大学研究戦略センター) シズカさんのように「寝だめ」というと「貯金」に近い感覚ですね。しかし睡眠時間の原理原則は「借金はできるが、貯金はできない」です。前の週の土日にたっぷり寝たから翌週の平日は睡眠不足でいい、というわけにはいかないのです。しかし、平日の睡眠不足を週末の土日で返す、という考え方はできます。

シズカ なるほど! これが「返済」ですね。

トオル でも、結局土日長く寝ればいいって話なような…。

枝川 しかし、ここでも注意が必要です。それは「一括返済」はできないということです。たとえば平日1時間ずつ睡眠不足だとして、それが5日間たまる。週末、土曜日はちょっと遊びに行くので、日曜日に5時間長く寝て返せばOKとはいきません。お金の借金みたいにボーナスが出たり、宝くじが当たったから一括返済、とはなりません。ここがお金とは違う点です。

シズカ そうするともうコツコツ返していくしかないということね。

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枝川 義邦

えだがわ よしくに

早稲田大学研究戦略センター教授。東京大学大学院を修了して薬学の博士号、早稲田大学ビジネススクールを修了してMBAを取得。早稲田大学スーパーテクノロジーオフィサー(STO)の初代認定を受ける。脳の仕組みや働き、人間の行動などについての執筆や講演なども多い。2015年度早稲田大学ティーチングアワード総長賞、2017年度ユーキャン新語・流行語大賞を受賞。一般向けの著書に『「脳が若い人」と「脳が老ける人」の習慣』(明日香出版社)、『記憶のスイッチ、はいってますか』(技術評論社)、『「覚えられる」が習慣になる!記憶力ドリル』(総合法令出版)など。


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