3年間。本気で婚活した結果、
自分の選ぶ未来に自信が持てました
-83人と出会った、ある婚活女子のリアル-
-83人と出会った、ある婚活女子のリアル-
-女のプライドや業がうごめく世界…?
ええ、その通りです。
-鋼のメンタルが必要な気が…?
まったくもって正解です。
でも、その実態はなかなかわからないのが現実でしょう。
『会えるの? パーティー? ハイスペ男子は? 30過ぎだと厳しい?』
そんな悩める婚活女子、または予備軍のために、
3年の婚活で83人に会った著者・三森ゆかが、偽らざる婚活体験談をあますところなく綴ります。
これを読んで、来る婚活に備えるもよし。背中を押されて飛び込むもよし。
決してラクではない「婚活ライフ」を価値のある経験にする…そのきっかけになれば幸いです。
<著者プロフィール>
■三森ゆか(みもりゆか)
30歳を過ぎてから勢いで婚活を始め、7つのアプリを駆使して男性に会いまくったアラサー末期のOL。「結婚も仕事も楽しく生きるための手段」をモットーに、時々まじめに、基本ワガママに生きる漂流系会社員。
■イラスト:山田ペコ
|特別なことではなくなった婚活
ここ1~2年、『婚活』という言葉を日常会話の中でも耳にする機会が増えたように感じます。婚活アプリが普及したことや、異性との出会いを目的とした飲食店やバー、通りまで出てきて、重たさや気恥ずかしさを感じることなく、婚活を始められるようになったことが大きいのではないかと思います。
ほんの数年前は「彼氏(彼女)が欲しい」とは言えても「結婚したい」という表現は生々しくて、気軽に口にできるような空気感ではありませんでした。結婚したいと強く思っている人は黙々と取り組んで、唐突に結婚を発表する。
考えてみると、合コンや紹介は婚活そのものであるのですが、イコールで繋ぐには、婚活はちょっと重いものだったように感じます。
働くことと結婚が同じ文脈で語られることが多くなったのも、婚活を身近に感じる理由かもしれません。ワークライフバランスが重視されていることもあるかもしれません。
私が社会人になった頃は、キャリアとプライベートは別物と考えられることが多かった気がします。女性のキャリアイベントで婚活がトークテーマになったり、結婚相談所がブースを出したりするという話を聞くと、婚活はキャリアを考える上で大きな要素になるのだと感じます。
|婚活してないのは私だけ?
私が初めて婚活をリアルに感じたのは、8年ほど前。まだ20代前半だった頃に、婚活して結婚したばかりという10歳ほど年上の女性と出会った時でした。
「諦めなかったからいい人に出会えたのよ」
と、旦那さんと嬉しそうにメールをしながら話していた彼女の姿を鮮明に覚えています。彼女と会ったのはその1度きりだったので、実際どんな婚活をしたのか詳しく聞く機会はありませんでした。
でも、その出会いのせいか、私は婚活についてネガティブなイメージを持ってはいませんでしたし、その後、婚活をしている人に出会うことがあっても、私の中で婚活は変わらず遠い存在でした。
そんな婚活が具体的になったのは、サークルのOB会でずいぶん年下の後輩が「婚活アプリを使っているんです」と言い出したからです。まだ社会人3年目だというのに、彼女の同級生は婚活を始めている人が多く、私も頑張っている、と聞き少し驚きました。
もちろん私も婚活アプリの存在は知っていましたが、ネットで恋人や、ましては結婚相手を見つけるなんて考えられず、敬遠していました。オフ会をしたり、そこで出会った知り合い同士が結婚したりはしていたので、ネットでの出会いはアリだと思っていました。でも、それはあくまで出会った2人が恋をしたケースです。
恋愛目的で出会う場所としてネットは安全ではないと思っていたし、怪しいのではないかという思い込みがあったのですが、後輩曰く、彼女の周りでアプリで出会うことはごく普通のことで、恥ずかしいことではない。アプリを使って何人も会ったし、友達もそんな感じだと言われてしまったのです。
失礼な話ですが、彼女が今で言う港区女子や、「結婚したい」が口癖だった綿菓子系のあの子のように恋愛中心の女の子らしいタイプだったら「まあそういう生き方もあるよね」と流していたと思います。
けれども彼女はショートカットで化粧の薄い、こざっぱりした身なりのエンジニアで、週末の登山が生きがいというボーイッシュな女性でした。
こんな男受けを狙わない風のサバサバした感じの子でも婚活をしているんだ、しかもアプリで出会っているんだと未知の世界を見た気がするのです。
そして思ったのです。
「もしかして…みんな婚活してるの?」って。
私は婚活への興味と、IT系の仕事についていたのにアプリを使ったこともない自分を恥じて、すぐに某婚活アプリに登録しました。
こうして、彼氏ができる気配すらないままに30歳を過ぎた私は、1ミリも結婚への意識を持たないまま、仕事の足しになればいいやという軽い気持ちから婚活という戦場へ赴くことになったのです。