多摩モノレールでぶらり散歩
大人のこだわり「乗り鉄」の旅 第47回
先日、「なないろ日和」(テレビ東京)というテレビ番組の収録で多摩モノレールに乗った。1日乗車券を使って、女性タレントさんを案内し、多摩モノレール沿線のあちこちを散策するという企画だった。
散策の起点は多摩センター駅。ここが始発なので、先頭の運転台横のかぶりつき席に座った。モノレールは高いところを走るので、見晴らしがすこぶる良い。普通の電車のように頭上の架線も電柱もないので、空が広々としていて、そんな意味でも視界は良好だ。
モノレールは多摩丘陵のアップダウンの激しいところを走るので、ジェットコースターのようでもある。もっともスピードがそれほど速くないので、ハラハラドキドキはない。
中央大学・明星大学駅を過ぎるとトンネルをくぐるのも面白い。そうこうしているうちに高幡不動駅に到着。不動尊にお参りし、住職さんに境内を案内してもらった。新撰組の土方歳三ゆかりの場所で位牌も置いてあった。
再びモノレールに乗って北上。浅川と多摩川を渡る。空気が澄んでいれば富士山が見えるのだが、この日はあいにく見ることができなかった。
柴崎体育館駅で途中下車。緑道を散策してちょっとおしゃれなカフェでランチ。これも取材である。
立川を過ぎ、高松駅で途中下車。昭和記念公園の最寄り駅だが、公園やショッピングセンターには目もくれず、南極・北極科学館を見学。南極の氷に触ったり、雪上車を見学したり、越冬隊のコスプレで記念写真を撮ったりと面白い体験をした。
さらにモノレールで北上。途中からは最前列のかぶりつき席には座れない。逆に、最後尾席が空いていたので、後ろに流れていく展望を楽しんだ。
西武線との乗換駅である玉川上水駅で下車。駅名にもなっている玉川上水に沿った小道を散策した。掘割のようになっているところでは、周囲の住宅街が目に入らないので、どこか遠くにある渓谷にやってきたような錯覚に囚われた。どんどん歩いていくと、足湯があった。温泉ではなく、ゴミ焼却場の余熱を利用したものである。
散策後の休憩には絶好の場所。ゆっくり休んで歩き疲れた足をほぐすことができた。
番組はこれでおしまい。上北台駅までの一駅区間を乗り残したけれど、充実した半日だった。再発見も多々あったので、陽気がよくなったら、また乗りに行きたいと思う。