名店の味がフライト直前まで楽しめる!
東京立ち食いグルメ紀行
番外編 羽田空港の「立ち食い」最新事情
もはやフライトまでの単なる時間つぶしの場ではなく、
食事をしっかり楽しむためのお店なのだ。
そばと寿司、羽田空港で人気の立ち食い2店を訪ねた。
空港だからこそ生まれた
気軽さと本物の味
「もっと気軽においしいそばの味を知ってほしい。それが立ち食い店を出した理由かな」そう話すのは、『三合菴』の店主・加藤裕之さんだ。白金台の本店は、ミシュラン東京で1つ星を獲得するなど、東京でも屈指の名店として愛される存在。そんな名店のそばが羽田空港で、しかも立ち食いというスタイルで楽しめるのだ。無論、本店とは違い、こちら『SANGOAN HANEDA』は機械打ち。しかし、「やはり国産そば粉の麺、化学調味料を一切使わない汁など、きちんとしたものを出すと、街なかの立ち食いそば店のような価格では出せないんです」
あくまで気軽な立ち食いだが、どこまでも本物志向。そんな店を求めた結果、辿り着いたのが、羽田空港というある種の特別感のある場所での出店だったのだ。麺に合うよう汁も改良し、本店と比べるとややあっさりめに仕上げて、見事な調和を生み出した。本店のファンが空港で食べて「さすが三合菴」といい、空港で食べた味が忘れられず本店にも足を運んだという嬉しい声も届いた。まさに、「気軽に本物のそばを」の思いは届いたのだ。
人気寿司店の『又こい家』が立ち食い店として出店したのもやはり「高いと思われがちな寿司、とりわけマグロの味をもっと気さくに楽しんで欲しい」という想いから。実は、経営するのは築地のマグロ仲卸問屋。ゆえに、マグロの目利きには絶対の自信を持つのだ。もちろんマグロの旨さだけではない。ネタケースには常時約30種類ほどがずらりと並び、「少しだけ穴子をつまみでちょうだい」「イカとマグロ、タイを刺身で」なんて客のわがままにも臨機応変に対応してくれる。立ち食いならではの気軽さだけでなく、通い慣れた寿司店のような使い勝手まで兼ね備えているのだから嬉しくなる。
しかも、『SANGOAN HANEDA』『又こい家』はいずれも、保安検査を抜けた後のゲートラウンジにあり、まさに搭乗直前まで時間を気にせず楽しめる。座って食べるには時間がないが、「フライト前に小腹を満たしたい」「軽くでいいが真っ当で旨いものを食べたい」という空港ならではの要望にぴたりと合ったのがこの2店なのだ。もし、羽田空港を利用する機会があるなら、覚えておいて損はない。立ち食いの名店が空港にはあるということを。
サンゴウアン ハネダ
第1旅客ターミナル出発ゲートラウンジ13番搭乗口付近
大田区羽田空港3-3-2 羽田空港第1旅客ターミナル 2F
03-5757-8841
営7:00~20:00
無休
つきじまぐろずし またこいや はねだくうこうてん
第1旅客ターミナル出発ゲートラウンジ10番搭乗口付近
大田区羽田空港3-3-2 羽田空港第1旅客ターミナル2F
03-3747-0133
営6:30~20:00
無休
つきじまぐろずし またこいや はねだくうこう2ごうてん
第2旅客ターミナル出発ゲートラウンジ66番搭乗口付近
大田区羽田空港3-4-2 羽田空港 第2旅客ターミナル2F
03-6428-8546
営6:30~20:00
無休