治らない痛みは間違った治療のせい!? 「五十歩足踏み測定」でわかる、あなたの痛みのタイプ
痛みの専門家•伊藤和憲先生が伝授する「痛みのセルフケア」<7>
◇痛みのタイプがわかる? 簡単な測定法
「治療をしているのに、あなたの痛みがなかなか治らないのは、自分の痛みタイプに合った治療をしていない」ということです。そもそも「痛み」が起きるようになった原因、体の不調を訴えるサイン、そして、最初にどんなところに痛みや不調が起こったかで、あなたの痛みタイプは分かります。
目を閉じて、イチ、ニ、サン、シ……。その場で足踏みを50歩します。目を開けたとき、いる場所によって、あなたの「痛みタイプ」がわかるのが、「五十歩足踏み診断」です。最初の位置から、前後左右、どの場所に移動しましたか?
場所によって、痛みのタイプは「ストレス型」「老化型」「生活習慣型」の3つに分かれます。
測定方法はごく簡単。
①床に印を付け、その上に両足を揃えて立ちます。手は真下に伸ばし、目を閉じてください。床の木目などを目印にすると良いでしょう。
②次に、目を閉じたまま、その場で足踏みを50歩します。
③終わったら、目を開けて、自分のいる場所を確認してみましょう。
印を付けた最初の位置から、どのぐらい移動していましたか?
室内で測定する場合は、周りに何もないところで行なうよう気をつけてください。もちろん、外で行なう場合も人やモノにぶつからないように。
⇒最初の位置より前に行った、という人は「ストレス型」。
⇒最初の位置より後ろへ行くという人は「老化型」。
⇒そして、最初の位置の左か右に移動している場合は「生活習慣型」です。
ちなみに、最初の場所から、前後、左右へと移動した幅は、年齢ごとに「このぐらいなら」といった目安=「痛み年齢」があります。
●10代〜30代は1〜2歩(55センチ〜110センチ)
●40代〜60代は2〜3歩(110センチ〜165センチ)
●70代以上の人なら4歩以内(220センチ)
あなたの「痛み年齢」は何十代だったでしょうか?
「ストレス型」「老化型」「生活習慣型」で異なるあなたの痛みの原因は、そのまま治し方でもあります。まだ「痛みはない」という人も要注意。位置がズレた人は「隠れ痛み患者」に過ぎないのです。