立川流の「二つ目、真打ちへの昇進基準」はなぜ厳しかったか
大事なことはすべて 立川談志に教わった第4回
■談志が弟子に求めた昇進基準
1年2ヶ月の長きに渡る見習い生活から「前座」になった談慶さん。見習い時代とさほど生活は変わりませんが、ここからようやく噺家としての本格的な修行が始まります。ところで、この落語界独特の制度である「前座」に「二ツ目」、そして「真打」という身分、どうやって決められるのでしょうか。江戸落語と上方落語でも違いがありますが、実は「家元」立川談志師匠を頂点とする「落語立川流」には、明確な昇進基準がありました。それを満たさなければ、例え先に入門したとしても、弟弟子に先を越されることもあったようです。今回はそのあたりのお話、『談志が弟子に求めた昇進基準とは』をうかがっていきましょう。