「なぜ自分を抑えてしまうの?」ストレスの原因を明確にし、人生を好転させる法【久瑠あさ美・連載第11回】
久瑠あさ美のメンタルトレーニング実況中継【第11回#2講評】
コロナ禍が続く今、生活スタイルや、働き方、生き方までも変わろうとしています。何が起こっても不思議ではない予測不可能な時代(不確実性の時代)を、いま私たちはこれまでにない不安やストレスに満ちた毎日を送っています。だからこそ、「自分と向き合い、自分の在り方やこれからの生き方を見直すきっかけ」ととらえ直せるかどうかが大切だと、メンタルトレーナーの久瑠あさ美先生は語ります。
◉どうやって自分と向き合い、どうやって自信を取り戻すべきか?
◉どうしたら自分の中の潜在能力をもっと発揮することができるのか?
数多くの著名人たちから支持を受けているメンタルトレーナーの久瑠先生が、初めてYouTube動画と連動してお送りするメンタルトレーニングの実践現場。今回は公開メンタルトレーニングの実践現場を実況中継。久瑠式メンタルトレーニングの凄い中身とノウハウを余すことなく披露する!!(聞き手:弊社編集・鈴木康成、構成:甲斐荘秀生)
まずは、こちらの映像をご覧ください。
■「抑えている自分」に気付く
久瑠:今回からは、トレーニング#2(出題編は本連載第9回)に対して、本連載編集の鈴木さん、ディレクターの甲斐荘さんがワークに取り組んだ結果を講評していきます。
このワークでは、トレーニング#1(第5回~第9回をご覧ください)のワーク結果に対して
◆「過去、役に立ててきた100個」をそれぞれ自分の「快の感情」「不快の感情」「何も動かない」に分ける
◆「現在役に立てている100個」を「Have to」「Must」「Want」に分ける
◆「未来、役に立てたい100個」の中から心が熱くなってくるものを10個選び、自分が役立っている姿を現在進行形の文章で書く
ことで、深掘りしていきます。
今回は、甲斐荘さんが自分で列挙した「過去、役に立ててきたこと」「現在役立てていること」に対して持った感情の動きを講評していきます。
本連載をご覧の皆さんも、ぜひご自分で挑戦してください。
■ワークで心の視点を変える
久瑠:300個の「役立てること」を通じて自分を見つめる過程で、まず普段目にしている、日常の次元で見ている世界がいろいろ出てきたと思います。
その中でも、「300個挙げる」というワークによって、日常の次元から、見ている概念がひとつ上がっていくんですね。「自分はどんな人間なのか」を出発点に、自分の場所から「社会」が見えてくるんです。
「自分の感情の次元」から、思考の次元へと広がり、「思考」の中にも階層がもちろんあります。「社会的視点」のもう一つ上には「地球的視点」があります。
地球的視点のところから、視点が自分へと段々近づいていくと、「今、我が国日本では」→「我が業界では」→「企業の中での自分の役割とは」→「チームの中で自分が今任せられている役割は」と、身近なものになっていきます。
こうやってイメージしていくと、小さな自分の中にある「明日」という未来から、視点が上がるにつれて一週間先、一ヶ月先、一年先と、こうやってどんどん未来が長くなります。過去に対しても同様で、視点が「人類として」というところまで上がると、「何千年の歴史の中に私たちがいる」という発想になります。
「自分」というものが中央にあり、自分の視点、自分の軸が上がったり下がったりする、「マインド・ビューポイント」心の視点の動きによって、スケール感が変わってくるんです。
「300個書いてください」と言われた甲斐荘さんが、2,3個~10個ぐらいまで書いた内容は、すごく小さな自分のスケールでしぼり出していたんですね。そこからだんだんブロックが出てきたから、自分の小さいスケールから、この思考のてっぺんまで上がってこざるを得なくなる。「集団から見た自分」「社会から見た自分」というふうに、どんどん視点が上がっていったんです。
このワークを通じて何をしたかというと、自分の人生を多重構造に、立体的に捉えていったんです。そうすると、視点に「空間」が生まれます。自分はその中で自由に動き回っている、という体感を持つためには、視点は高いほうがいい。逆に不自由さを感じる時というのは、視点も地面を這いつくばっている。「身動きが取れない」って言い方は、地表にべったりしゃがみ込んでいる状態です。
Memo
ワークで心の視点を高くすると時空間の中を自由に動けます