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「9人FW作戦」エディーHCが勝負のシックスネーションズで奇策?

メディアの大きな注目を逆手に。仕掛けた心理戦

■2月1日、シックスネーションズ開幕。

 欧州ラグビーの最高峰、シックスネーションズ(6か国対抗)が、いよいよ2月1日(土)に開幕を迎える。参加6か国中、最もラグビー競技人口が多い母国・イングランド。その分、メディアの注目度や世間へのインパクトも一番大きい。

 他の「ネーションズ」のメディアも、この時期は、こぞってこの大会の記事を掲載する。独立した国であるフランス、イタリア。1地域であるウェールズ、スコットランド、アイルランド。それぞれの国・地域内で大手メディアというものが存在する。

 ウェールズとスコットランドは、イギリスの一地域でありつつ、独立したラグビー代表チームを持つ。

 アイルランドという「ネーション」はさらに複雑だ。ラグビーのアイルランド代表チームの選手は、アイルランド共和国人と、北アイルランド人(イギリスの一部)という、正式には別々の国の選手から成り立つ合同チームだからだ。複雑な歴史を歩んできた地域だけに、代表チームの枠組みすら複雑だが、それだけにアイルランドのラグビー通たちの間では、この時期になるとシックスネーションズの話題で持ちきりになる。

 今年の優勝候補はアイルランド、その対抗馬とされるのはウェールズ。ワールドラグビーランキングでは、今大会開幕前の時点ではアイルランドが2位、ウェールズが3位、そしてイングランドが4位だ。1位はご存知、ニュージーランド。

次のページメディアの大きな注目を逆手に。

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竹鼻 智

たけはな さとし

1975年東京都生まれ。明治大学経営学部卒、Nyenrode Business Universiteit(オランダ)経営学修士。2006年より英国ロンドンに在住。ITコンサルタントとジャーナリストのフリーランス二足の草鞋を履きながら活動し、「ラグビーマガジン」(ベースボールマガジン社)、「Number」(文藝春秋)、「週刊エコノミスト」(毎日新聞社)へのコラム執筆など、現地からの情報を日本へ向けて発信。BEST T!MESでは、イングランド代表HC、エディー・ジョーンズ氏の連載「プレッシャーの力」の構成を担当。


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