ビジネスマンの真価が問われるトラブル対応。お詫びの品は「虎屋の羊羹」がいい理由
言葉では足りない謝罪の意を示すため、モノに頼るのもアリ
■「損して得とれ」&「負けるが勝ち」
もちろん、ミスを上司に報告する際にも注意が必要です。単純に「ミスをしてしまいました。すみません」では、上司も納得できません。
「すみません、私の不手際でこのようなミスをおかしてしまいました。
ついては、どのようなことでフォローできるか、三案ほど考えてみましたので、ご確認いただけますでしょうか?」。
このように、代替案込みで相談するようにしてください。
「損して得とれ」という言葉があります。
たとえ小さな代償だとしても、それによって〝人間関係が維持される方〞を選択することが大人の対応のポイントです。
「負けるが勝ち」もそうです。たとえば、送ったはずの書類が届いていないと先方から逆ギレ状態のクレームが入ったとしても、「そうですか、すみません。こちらも再度確認してみます。念のため再送いたします」といった具合に、とりあえず謝るのです。
自分が譲ることで相手が納得するようであれば、それでいいと割り切る。
しかも、こういう場合は、たいてい先方の確認ミスというケースが多いのです。
後から書類が出てきた際に「悪いことしちゃったなあ、あのとき対応してくれて助かった」というよい印象しか残りません。
「すみません」という謝罪の言葉が、〝口先だけではない〞ことを、しっかり先方に伝えるようにしてくださいね。
<『大人の対応力28』より構成>