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義務教育の「義務」とは何への義務か(前編)

中学生の7人に1人が不登校

■学校に行きたくない理由トップ3

 親に離婚歴がある者の比率は、不登校の生徒で39.4%。

 以下、不登校二型で31.3%、教室外登校・部分登校・仮面登校Aで26.6%、仮面登校Bで15.6%となります。

 親自身が不登校だった者の比率は、不登校の生徒で34.3%、不登校二型で24.1%、教室外登校・部分登校・仮面登校Aで19.6%、仮面登校Bで6.4%。

 経済的事情がらみの項目より、全体として明らかに高い。

 親が家庭をうまく築けなかったり、学校にたいして否定的な態度を取ったりすることのほうが、不登校の原因としては大きいのです。

 さらに、学校に行きたくない理由トップ3は以下の通り。

 不登校の生徒
 1位・・・朝、起きられない
 2位・・・疲れる
 3位・・・学校に行こうとすると、体調が悪くなる

 不登校二型の生徒
 1位・・・疲れる
 2位・・・朝、起きられない
 3位・・・自分でもよく分からない

 

 教室外登校・部分登校・仮面登校Aの生徒
 1位・・・疲れる
 2位・・・朝、起きられない
 3位・・・授業がよく分からない・ついて行けない

 仮面登校Bの生徒
 1位・・・疲れる
 2位・・・朝、起きられない
 3位・・・学校に行く意味が分からない

 この結果は何を示しているのか? 

次のページ必然としての「学校疲れ」

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佐藤 健志

さとう けんじ

評論家・作家

 1966年、東京生まれ。東京大学教養学部卒業。

 1989年、戯曲『ブロークン・ジャパニーズ』で、文化庁舞台芸術創作奨励特別賞を当時の最年少で受賞。1990年、最初の単行本となる小説『チングー・韓国の友人』(新潮社)を刊行した。

 1992年の『ゴジラとヤマトとぼくらの民主主義』(文藝春秋)より、作劇術の観点から時代や社会を分析する独自の評論活動を展開。これは21世紀に入り、政治、経済、歴史、思想、文化などの多角的な切り口を融合した、戦後日本、さらには近代日本の本質をめぐる体系的探求へと成熟する。

 主著に『感染の令和』(KKベストセラーズ)、『平和主義は貧困への道』(同)、『右の売国、左の亡国 2020sファイナルカット』(経営科学出版)、『バラバラ殺人の文明論』(PHP研究所)、『夢見られた近代』(NTT出版)、『本格保守宣言』(新潮新書)、『僕たちは戦後史を知らない』(祥伝社)など。共著に『新自由主義と脱成長をもうやめる』(東洋経済新報社)、『対論「炎上」日本のメカニズム』(文春新書)、『国家のツジツマ』(VNC)、訳書に『[新訳]フランス革命の省察 「保守主義の父」かく語りき』(PHP研究所)、『コモン・センス 完全版』(同)がある。『[新訳]フランス革命の省察 「保守主義の父」かく語りき』は2020年、文庫版としてリニューアルされた(PHP文庫。解説=中野剛志氏)。

 2019年いらい、経営科学出版でオンライン講座を制作・配信。『痛快! 戦後ニッポンの正体』全3巻、『佐藤健志のニッポン崩壊の研究』全3巻、『佐藤健志の2025ニッポン終焉 新自由主義と主権喪失からの脱却』全3巻を経て、最新シリーズ『経世済民の作劇術』に至る。2021年〜2022年には、オンライン読書会『READ INTO GOLD〜黄金の知的体験』も同社により開催された。

 

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