天下取りの鍵は健康長寿〜戦乱の世の食養生〜
戦国武将は皆長生きだった!【和食の科学史⑧】
■長生きしてチャンスをつかめ
著名な武将はとくに長生きでした。満年齢で言うと、大河ドラマで話題になった真田信之が92歳、北条早雲が87歳、島津義弘84歳、尼子経久82歳、毛利元就74歳、徳川家康73歳にはじまり、伊達政宗、豊臣秀吉、柴田勝家、前田利家も60代まで生きています。織田信長の弟である織田有楽斎も75歳で亡くなっているため、本能寺の変がなければ信長も長生きしていた可能性があります。そうなったら、のちの歴史が大きく変わっていたでしょう。
心と体が強くなければ勝ち続けることはできませんから、これらの武将はもともと健康に生まれついていたと思われます。しかし、それだけでは足りません。天下を平定し、新しい秩序を作るには、20年、30年という歳月がかかります。そのために養生して、長生きする必要があったのです。