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スクラムとラインアウトを制するものはラグビーを制す。

「ラグビーのオモロイ観方」第5回

■勝負の鍵を握るセットプレー

福田 最初はスクラムもラインアウトも単なるゲーム再開のための形式的なプレーだと思っていたんですが、そうじゃないんですね。

大西 そうなんです。スクラム、ラインアウトはともにボールを確実に味方に供給するのが何よりも重要。それができなければ、そもそも攻撃へと展開できませんから。

 

福田 ボールを確保するのが大前提として、そこからいかに得点につなげるかですね。

大西 おお!ラグビーをだんだんわかってきましたね。スクラムしているときは、相手のディフェンスラインの人数が通常よりも少ない状態なので、相手陣のスペースが広がり、攻撃のチャンス。ラインアウトでは、先ほど説明したように参加人数は、攻撃側に選択権があるので、様々な攻撃オプションをつくることができるのです。

福田 「スクラムとラインアウトを制するものはラグビーを制す」みたいなことですね!

大西 どこかで聞いたことがあるような気がしますが…。そう言っても過言ではないほど、ラグビーの基本でありながら、勝負の鍵を握るプレイです。

福田 そうかぁ。これからはもっとスクラムとラインアウトに注目して、試合を観るようにしようっと。

※1…フリーキックやペナルティのオプションとしてスクラムが選択される場合もある。

(第6回につづく)

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大西 将太郎

おおにし しょうたろう

ラグビー元日本代表、解説者。

地元東大阪市の布施ラグビースクールでラグビーを始め、啓光学園高3年で全国高校大会準優勝。高校日本代表では主将を務め、スコットランド遠征全勝の快挙を達成。ジャパンラグビートップリーグ(リーグ戦)は通算143試合に出場。2007~08シーズンは「ベスト15」、「得点王」、「ベストキッカー賞」の三冠に輝く。日本代表には同志社大4年時(2000年)に初選出、以降、2008年のサモア戦まで通算33キャップ(試合)に出場。2007年ワールドカップフランス大会のカナダ戦では終了直前に同点ゴールを決め、12-12と引き分けながらも日本代表のワールドカップ連敗記録を13で止めた。 2016年現役引退。現在はJSPORTSやWOWOWのラグビー解説者として、また2019年ラグビーワールドカップの認知活動および、ラグビーの普及活動のため全国をまわっている。


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