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大坂夏の陣・道明寺口と誉田の戦いをめぐる⑥小松山と古戦場碑

季節と時節でつづる戦国おりおり第367回

 石川畔から西に戻り、近鉄道明寺駅から勾配を登ると、道明寺と天満宮が高みにあります。写真は天満宮。

 

 この高低差を見ても、いかにも東から石川を渡って攻めて来る敵を迎撃するには、石川西岸はもってこいの地形だと言えます。

 さて、ではいよいよ石川の東、東の大和(奈良県)から河内平野に出る大和口を扼する小松山に行ってみましょう。小松山は玉手山丘陵群の一部で、標高102m、断崖のような急傾斜で屹立する山です。

 

 慶長20年(1615)5月6日、平野を発した後藤又兵衛基次率いる豊臣軍2800は、すでに幕府軍が大和国から国分村に出て来ていることを知ると、単独でこの小松山に進出して食い止めることを決意。すぐさま山頂と尾根に兵を布陣させました。山頂付近には古戦場跡の石碑があります。

 

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橋場 日月

はしば あきら

はしば・あきら/大阪府出身。古文書などの史料を駆使した独自のアプローチで、新たな史観を浮き彫りにする研究家兼作家。主な著作に『新説桶狭間合戦』(学研)、『地形で読み解く「真田三代」最強の秘密』(朝日新書)、『大判ビジュアル図解 大迫力!写真と絵でわかる日本史』(西東社)など。


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