単なる習慣でしかなかった「元号」が法制化された意外なきっかけとは?
間もなく発表!-平成から新元号へ-第2回
■元号選定の手順はこうだ!
さて、「平成」が決定した直後から、次の元号の選定作業が始まったと言われています(「改元直後からリスト準備」『朝日新聞』2018年3月5日朝刊記事)。その手順は、
①内閣総理大臣が、若干名の考案者(学者)に元号の考案を依嘱
②考案者は、官房長官に候補案数案を提出
③官房長官の下で、総理府内政審議官が候補案を検討・整理し、法制局長官が更にそれを精査・選定
④官房長官は、8名の有識者と衆議院・参議院の正副議長に原案を提示し、意見を聴取
⑤全閣僚会議で原案を協議
⑥臨時閣議で政令を決定
⑦天皇が新元号を公布
②考案者は、官房長官に候補案数案を提出
③官房長官の下で、総理府内政審議官が候補案を検討・整理し、法制局長官が更にそれを精査・選定
④官房長官は、8名の有識者と衆議院・参議院の正副議長に原案を提示し、意見を聴取
⑤全閣僚会議で原案を協議
⑥臨時閣議で政令を決定
⑦天皇が新元号を公布
となります。3月も半ばにさしかかった今、新元号の選定作業は④~⑤まで進んでいることでしょう。
さて、次回は、元号法に基づいて行われた最初の改元であった「平成」について詳しくお話いたします。
文/宮瀧 交二
大東文化大学文学部教授。学術博士。1961年生まれ。埼玉県立博物館主任学芸員を経て現職。大東文化大学のほか東京大学、東京女子大学、早稲田大学等で博物館学を講義。論文「博物館展示の記録化について」(『博物館研究』47-7)により、日本博物館協会・平成25年度棚橋賞を受賞。 監修に『元号と日本人』(プレジデント社)がある。
【参考文献】
・宮瀧交二監修『元号と日本人』プレジデント社、2019年。
・所 功・久禮旦雄・吉野健一『元号 年号から読み解く日本史』文春新書、2018年。
・グループSKIT・編 『元号でたどる日本史』PHP文庫、2016年。
・宮瀧交二監修『元号と日本人』プレジデント社、2019年。
・所 功・久禮旦雄・吉野健一『元号 年号から読み解く日本史』文春新書、2018年。
・グループSKIT・編 『元号でたどる日本史』PHP文庫、2016年。
〈次回以降の予告〉
第3回 平成にまつわる話あれこれ
第4回 新元号は…
第5回 元号の将来
- 1
- 2