BK展開か。FW突進か。ラグビーの攻撃スタイルをザックリ理解する
「ラグビーのオモロイ観方」第7回
■ 多彩なパスで相手陣を攻略し、ディフェンスライン突破を狙うオーストラリア、日本
福田 では、次はBKが攻めの中心になるチームを教えてください!
大西 はい。BKが攻撃の軸になるのは、ほかのチームと比べて、FWの体格が
見劣りするという理由も正直大きいです。となると、必然的にパスが多いチームになりますね。
福田 なるほど。「強みをいかす」もありますけど、「弱みをかくす」という面もあるんですね。体格に劣る、日本はこのタイプ?
大西 はい、まさしくです。オーストラリアも日本に似たタイプ。日本と同様、ほかの強豪国に比べるとややパワーで劣りますが、かわりに素早いパスを何度も繰り返して、相手のディフェンスラインを崩し、その空いたスペースを抜いて、トライを目指していきます。
福田 へぇ〜。オーストラリアと日本の攻め方は似ているんですね。
大西 はい。今回のテーマを総括すると、FWが攻撃の中心になると必然的に
パスの数が少なくなる。一方、BKに展開すれば当然パスの数が多くなりま
す。なので、「パスの数が多いか少ないか」が、攻撃パターンの違いにあらわれてきます。
福田 パスの数を気にして試合を観るだけでも、それぞれのチームの違いが分かるんですね。