3年間。本気で婚活した結果、
自分の選ぶ未来に自信が持てました
-83人と出会った、ある婚活女子のリアル-
|婚活は行動量がすべて
私は3年間で83人の男性に会いました。交際していた時期やお休み期間もあり、活動期間自体は12か月ほど。その間も活動量にはかなり波があり、少ない時は月に1人、多い時は15人ほどアポを重ねました。1日に3人に会うこともありました。
婚活パーティーは回転寿司形式に2回、イベント型に1回。どうにも合わないと感じたので婚活パーティーに参加したのは結局この3回だけでした。パーティーほど重くはない、独身限定の異業種交流会には5回ほど行きました。
こうして、だいたい120人ぐらいと1対1で話をしたわけですが、なぜここまでがむしゃらに数をこなしてきたかといえば、私は『婚活は行動量』というテーマを持っていたからです。
婚活で意中の人に出会えるか。それはほぼ運です。間違いありません。婚活に限らず、恋愛に限らず、人との出会いはすべて運です。偶然の出会いをどう実にしていくか。それはその意志と行動力にかかっています。もっと効率良いやり方はあったとは思いますが、これだけの人に会ったことに後悔はしていません。
また、最後まで結婚できなかったら「これだけ会ってダメならもうダメだ」と前向きに自分を慰め、諦める理由にもなります。
私はアプリで婚活をしていたので、会うに至らなかった人はこの10倍ほどいます。10人マッチしたら、2人はメッセージが始まらないか、1~2往復で終了。半数は会うことなくフェードアウトになります。最終的に会うことになるのは1人か2人程度でした。30人ほどやり取りをしたのに1人も会わなかったこともありました。
でも投げやりにはなりません。「この人が運命の人かもしれない」と、妙なアドレナリンが全開になっているのです。また、私はどちらかと言うと惚れっぽい方でもありました。これは婚活をしてから気づいたことで、それまで私は人のことを好きになりにくいと思っていたのですが、それは相手をハナから恋愛対象として見ていなかっただけで「この人を好きになる必要があるかも!」と思ったら悪いようには思えないのでした。
実は、この『人を好きになるハードルの低さ』は、婚活がスムーズに進む重要なポイントだと思っています。婚活をしている人の中にも、「異性が基本的に嫌い、苦手、怖い」と言う人がいます(それなのに「婚活しているのはなぜ?」という話は別の機会に)。とにかく、彼ら彼女らは相手の悪いところにものすごく敏感に反応し、すべてをネガティブに捉えるようです。
「けっきょく男は…」
「だから女は…」
このフレーズは婚活で頻繁に耳にしますし、私も1度や2度は口にしていたかもしれません。
異性を好きになるマインド。これは婚活に重要な要素だと感じます。
前向きに、恋愛への感度を上げて、異性とひたすらに出会う。そこでピンときたら最高です。これは自分自身の心の安定のためでもあります。婚活はイヤイヤやっていると本当につらいです。日常生活で出会っても好きになれそうにない人の中から、妥協して妥協して『好きになれそうな人』を見つけるのに、相手から拒否されたり。自分が魅力を感じない人に好かれてしまったり。
相手を異性として好きにならなくてもいいと思います。経済力でもいい、外見でもいい、何らかの惹かれるところを見つける余裕と感度を手に入れること。これが婚活を成功させる条件の1つだと思っています。
コンディションを整えて、数をこなす。それがあってはじめて「この人だ」という人を見つけたとき、飛びついてキャッチすることができるのではないでしょうか。
|周囲のノイズを排除する
婚活している自分と、それ以外の自分は分けて考えるようにしましょう。自分の意に沿わぬ「婚活」をしている自分は時々、自分自身から見ても最悪に感じます。強欲に、上から目線で、自分のことを棚に上げて人を評価する、醜い人間に見えます。そういう点は確かに、今まで意識しなかっただけで自分の一部なのかもしれません。
自分が嫌な人間だと自覚できる人ほど、他人の心ない言葉に傷つきます。高望みだ。ワガママだ。そんなのじゃ一生結婚できない。そういう言葉を投げかけてくる人との接点は無くしましょう。意地悪な人、悪意のある人と関っている余裕なんて婚活者にはありません。ただでさえボロボロに傷つき、薄くなった皮膚を無神経な人に晒す必要はないのです。
また、悪気がなく、励ます意味で心をエグるようなことを言ってくる人もいます。これはなおさら厄介で、相手の厚意を素直に受け取ることができない自分への自己嫌悪で更につらくなってしまうのです。
婚活している人の心はとても繊細で傷つきやすいです。その傷つきやすさは自分を害することがあります。ツラさを自分の中だけで抱え、消化することができない場合もたくさんあります。
意中の人とうまくいかない。無礼な態度を取られた。
傷ついた。ツラい。悲しい。不安。
そんなモヤモヤを吐き出す場を持っておくことは重要だと思います。他人を傷つけない限り、どこまでも自己中で自分を甘やかしていいのです。婚活を頑張っている人は充分、もう頑張っているのだから。
|婚活市場で「あなた」は評価されない
婚活においては、今まで気にもとめなかったことやどうしようもないことで評価されたり否定されますが、誤解してはいけないことがあります。
それは、婚活市場での価値が自分の価値ではないということです。 婚活をしているあなたは、あなたの一部に過ぎません。
婚活の場であなたを評価しているその人は、あなたを『婚活』という目線でしか見ていません。年齢、容姿、年収、職業、学歴、家柄…。そういった様々なものに点数がつけられ、他人と比較されます。
結婚を目指すなら、自身を磨く努力は必要です。でもそれを頑張ったところで、婚活力は上がってもあなた自身の価値が上がるとは限りません。そこが余計にツラくなるところで、婚活がうまくいかないと、費やしたすべての時間が無駄になるように感じてしまいます。
婚活しても、相手が見つからなかったら? 一生独身だったら?
いっそすべてを仕事に捧げればよかった。あの美容院代や洋服代、料理やお酒の支払い…すべて自分のために使えばよかった。
そんな恨み節を多く聞きますし、私自身も常に迷いの中にいました。その気持ちを慰める手段を多くは持ち合わせていませんが、ただ1つ言えるのは、チャレンジしなければ絶対に成果は出ないということです。踏み出す勇気を持ったのなら、その時まで頑張るべきだと思います。
私は自分が結婚できるのか。それを知りたいと思っていました。
どんなにツラくても、成果がわかるなら頑張れます。誰だってそうです。みんな闇の中を走っているのです。苦しさを吐き出しながら走る方法を見つけましょう。
期限を決めてもいい。休んでもいいと思います。ただ、たぶん婚活をしなかったことに後悔をしてしまうのです。諦めきれないなら、心が折れるまで走り続けることも必要ではないかと思います。
夢は叶うとは限りません。婚活に限ったことではなく、どんなに努力してもみんなの願いが叶うことはありません。私もこれまでいくつもの夢を諦めて来ました。
でも「成果が約束されていなければ努力できない」のは「変われないこと」と同じ意味です。仮に結婚しなくても、人生が終わるわけではありません。ひとつの夢を見られなくなったその後も新たな夢を持てるように、今できることを精一杯頑張る。その時に、頑張りきった自分は自信になるのではないかと思います。
それが幸せな結婚か、別の未来かはわかりませんが、婚活を続けるうちに見えてくるもの、感じるものは必ずあります。