TVから消えた小島よしおの現在…公園を回り絵本読み聞かせの日々
自然体で語る充実感。目標は100公園だ!
■『おやすみロジャー』に対抗?
ここで、読み聞かせで使っている小島さん初の絵本『ぱちょ~ん』(ワニブックス)刊行の経緯も聞いた。なんとコンセプトはあの大ベストセラー『おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本』(飛鳥新社)から来ていたのだとか!
「ワニブックスさんにお話をいただいて、みんなでアイデアを練りました。そこで、“夜の寝かしつけ”ということでは『おやすみロジャー』というのがあるけど、じゃあ逆に寝起きが悪い子供も結構いる。じゃあ“朝元気になる”というコンセプトでこちらは作ってみましょうという話になって。で、朝家を出るまでの動作を擬音であらわしてみたらどうだろうと」
絵本を開き擬音にあわせて子供たちは体を動かす。たとえばこんな感じだ。本能に訴えかける表現だ。
書名でもある、「ぱちょ~ん」はじめ、擬音はほぼ書き下ろしだという。
「『そんなの関係ねえ!』と『おっぱっぴー!』をのぞいて、全部オリジナルのものを考えました。ちゃんとネットで似ているものがないか調べて(笑)」
苦心の末、完成した本作だが子供たち、親御さんたちの反応も上々。
「正直、出来上がるまで不安でしたよ。でも本が出た後お蕎麦屋さんで、たまたまそこにいた子供たちに、持っていた『ぱちょ~ん』を見せたんです。こういう絵本があるよ、と言って。で、絵本に僕の声が再生されるQRコードがのってるんですけど、それを読み込んだらめっちゃウケたんですよ。えっこれ本当にウケるんだ、と(笑)。あと、子供を持つぼくの同級生からも、『本当に朝起きるようになったんだけど』と言ってもらって。そんなに効果があるんだ、とまたびっくりしてます。本当にいい絵本になったなと」
ひとりでも多くの読者に届けるため、ひとつでも多くの笑顔に出会うため。今日も小島さんはカバンに絵本を詰め込み、地道に公園回りを続ける。