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「民主党時代に戻るのか」というテンプレート

選挙直前!【日本共産党政権奪取の条件】このままでいいのか、今の日本。参院前に保守主義者・作家 適菜 収が語る!

 

■思考停止が国を滅ぼす

 現実が見えない人たちがいる。冷戦時代で完全に思考停止し、日教組、朝日新聞、共産党、近隣諸国を叩いていれば国益につながると考える素朴な人たち。要するに花畑。愛国を唱えながら全方位売国を続ける安倍を礼賛するのも生温かい世界に閉じこもり、現実を見ようとしないからだろう。

 一方、一部の左翼は安倍は危険な国家主義者であり、戦前回帰を目指す復古主義者であると騒いでいる。思考停止という点では、安倍信者と変わりはない。安倍がやってきたのは新自由主義によるナショナリズムの解体であり、アメリカと財界のケツ舐め路線により戦後レジームを固定化し、国民の財産を横流しすることだった。

 北朝鮮、韓国に対して、たまに勇ましいことを言うのは、ネトウヨ(情弱)向けのエサにすぎない。

 自民党はとうの昔に変質している。かつての自民党には保守的な要素もあったし、少数ながらも保守的な政治家がいた。派閥も機能していたので、「真っ当な日本人」を切り捨てない層の厚さがあった。しかし、特に小泉政権下において保守は完全にパージされ、プレーンな都市政党になってしまった。

 そこで、衆議院議員で日本共産党大阪府委員会副委員長の清水忠史氏とわが国の現状とその打開策について、集中討議し、『日本共産党政権奪取の条件』(KKベストセラーズ刊)として参院選前に世に問うことにした。

 われわれの共通のスタートラインは「常識」だった。

 安倍の嘘は常軌を逸している。

 移民政策はとらないと言いながら、日本はすでに世界第四位の移民大国になっている。沖縄沖で米軍嘉手納基地所属のF15戦闘機が墜落すると、安倍は国会で「(飛行)中止を申し出た」(2018年6月25日)と発言。しかし根も葉もない嘘だった。「北方領土問題を解決した上で平和条約を締結するのが日本の原則」だとプーチンに直接反論したとの発言もあったが、これも大嘘。ロシアのペスコフ大統領報道官は「安倍首相本人からは何の反応もなかった」と暴露した。要するに安倍は、国内だけではなく、国際社会に向けて、大量の嘘を発信し続けているのだ。

「(北朝鮮との)対話による問題解決の試みは無に帰した」と言ったかと思えば、「私は北朝鮮との対話を否定した事は一度もありません」。「私の世代が何をなし得るかと考えれば、自衛隊を合憲化することが使命ではないかと思う」と言ったかと思えば、「(自衛隊を)合憲化するということを私は申し上げたことはありません」。

 安倍の嘘は無数にあるので、ここでは全部紹介しきれない。ツイッターにまとめたのでよろしければご参照ください。

 言論の自由は守るべきだ。しかし、嘘つき、デマゴーグだけは排除しなければならない。議論の前提が成り立たなくなり、言論の自由そのものを毀損するからだ。

 清水氏は言う。

「作家・適菜収氏との対談は刺激的であった。保守的な論壇人としてのイメージが強く、共産主義に対して辛辣な意見を包み隠さず発信してきた方だけに、本当に対談が成り立つのだろうか、ともすればお互いの主張のみをぶつけ合うだけのすれ違いの議論に終始してしまうのではないかと身構えたのだが、それは杞憂に終わった。

 それは、安倍政権にしろ、橋下維新にしろ、得体の知れない気持ち悪さについて問題意識を共有していたからに他ならない。これらと対峙するためには右も左も関係なく、月並みな言い方をすれば 〝力を合わせて〟戦わなくてはならないということなのだ」

 今は右左、保守革新で対立している場合ではない。

 安倍政権という究極の売国政権・反日政権に対し、日本人は力を合わせて立ち向かわなければならない。

KEYWORDS:

『日本共産党 政権奪取の条件』
適菜 収、清水 忠史

 

日本共産党とは相いれない部分も多い。
私は、共産主義も新自由主義と同様、近代が生み出した病の一環であると考えているからだ。
日本共産党が政権を取る日は来るのか?
本書で述べるようにいくつかの条件をクリアしない限り、国民の信頼を集めるのは難しいと思う。
そこで、私の失礼な質問にも、やさしく、面白く、かつ的確に応えてくれる
衆議院議員で日本共産党大阪府委員会副委員長の清水忠史さんと
わが国の現状とその打開策について語った。
――――保守主義者・作家 適菜 収

 

作家・適菜収氏との対談は刺激的であった。
保守的な論壇人としてのイメージが強く、共産主義に対して辛辣な意見を包み隠さず発信してきた方だけに、本当に対談が成り立つのだろうか、ともすればお互いの主張のみをぶつけ合うだけのすれ違いの議論に終始してしまうのではないかと身構えたのだが、それは杞憂に終わった。
――――共産主義者・衆議院議員 清水忠史

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適菜 収

てきな おさむ

1975年山梨県生まれ。作家。ニーチェの代表作『アンチクリスト』を現代語にした『キリスト教は邪教です!』、『ゲーテの警告 日本を滅ぼす「B層」の正体』、『ニーチェの警鐘 日本を蝕む「B層」の害毒』、『ミシマの警告 保守を偽装するB層の害毒』、『小林秀雄の警告 近代はなぜ暴走したのか?」(以上、講談社+α新書)、呉智英との共著『愚民文明の暴走』(講談社)、中野剛志との共著『思想の免疫力 賢者はいかにして危機を乗り越えたか』、『遅読術』、『安倍でもわかる政治思想入門』、『日本をダメにした新B層の研究』(KKベストセラーズ)、『ニッポンを蝕む全体主義』『安倍晋三の正体』(祥伝社新書)など著書50冊以上。「適菜収のメールマガジン」も好評。https://foomii.com/00171

 

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