虐待などから子どもたちを守る「特別養子縁組」を支えるNPOスタッフの日常 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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虐待などから子どもたちを守る「特別養子縁組」を支えるNPOスタッフの日常

虐待や育児放棄などに直面する子どもは国内で約4万5000人にものぼるとされている

 

(3)森上 孝(モリガミ タカシ) 吉祥寺支部

Q:これまでにどんなお仕事をされてきましたか?

A:コーヒーチェーン店の店長として10年間勤めてきたほか、現在は派遣社員として働いています。

Q:支部パートナーとして活動しようと思われた動機をお聞かせ下さい。

A:何年も前に見たドキュメント番組で、性犯罪の被害に遭って妊娠した女性が出産直後に子どもを養子として手放すというものがありました。「何が正解なんだろう?」と妻と話をしたことが心に残っています。そんななかで私はがんにかかり、治療の副作用により子どもができなくなるかもしれないと主治医から言われました。一度は諦めかけましたが、昨年、子どもを授かることができました。今度は自分が、予期せぬ妊娠に悩む実母さんや、子どもに恵まれず苦しむご夫婦のために何かしたいと考え、支部パートナーとしての活動を決めました。

Q:現在担当している活動について教えて下さい。

A:まだ活動を始めて日が浅いですが、これまで養親希望者と実母の方に何度かお会いしました。子どもを育てたいと切に願うご夫婦がたくさんいることを知り、また、中絶を希望される実母の方に特別養子縁組という選択肢があることを知っていただく難しさを感じています。

Q:これからの抱負をお聞かせ下さい。

A:私たちの活動は、予期せぬ妊娠で宿った子どもの命や、その後の生活を守るために必要だと考えています。民間のあっせん団体にできること、また私自身にできることがどれくらいあるのかわかりませんが、子どもの福祉を第一に考え、ひとつずつ取り組んでいきたいと考えています。

KEYWORDS:

『インターネット赤ちゃんポストが日本を救う』

著者:阪口 源太(著)えらいてんちょう(著)にしかわたく(イラスト)

 

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親の虐待や育児放棄を理由に国で擁護している約4万5000人の児童のうち、現在約7割が児童養護施設で暮らしています。国連の指針によると児童の成育には家庭が不可欠であり、欧米では児童養護施設への入所よりも養子縁組が主流を占めています。

本書ではNPOとしてインターネット赤ちゃんポストを運営し、子どもの幸せを第一に考えた養子縁組を支援してきた著者が国の制度である特別養子縁組を解説。実親との親子関係を解消し、養親の元で新たな成育環境を獲得することができる特別養子縁組の有効性を、マンガと文章のミックスで検証していきます。

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阪口 源太

さかぐち げんた

NPO法人全国おやこ福祉支援センター代表理事

1976年福井県生まれ。NPO法人全国おやこ福祉支援センター代表理事。自ら創業したIT会社を売却後、東日本大震災をきっかけに社会起業家に転身し、NPOを設立。大阪を拠点として、特別養子縁組のサポートに携わる。著書に「産んでくれたら200万円 -特別養子縁組の真実-」(Kindle版)がある。


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