希望ヶ丘なのに絶望ヶ丘と揶揄されるスゴいニュータウンとは? 北大阪ネオポリス
最寄り駅まで峠道で50分のニュータウンに潜入レポ
人もいない、お店もない。漂白された生活空間
山の中腹に広がるニュータウン。果たして、どういう場所なんだろうか。終点の希望ヶ丘二丁目で下車し、冒険の旅へと繰り出した。辺り一面を見渡すと、美しい街並のニュータウン。バス通りは市道ながら、並木や植栽はよく手入れされていて、きれいな景観が維持されているし、子供たちが遊べる公園がたくさん存在し、ある意味ものすごく贅沢な土地の使い方がされている。しかし散策を続けていると、あることに気づく。ゴーストタウンと錯覚するほど、地元民の姿を一切見かけない。スーパーもなければ、コンビニも、病院も見当たらない。唯一見つけた飲食店、理髪店も、定休日のようで開いていなかった。というか営業しているのかすら疑問だが…。
さらに歩くと、希望ヶ丘四丁目のバス停でようやく地元民に出会うことができた。話を聞くと「昔はお店もあったけど、ここまで物資を運ぶのが大変だからか、どんどん閉店していって。そのせいか、周辺に空き家も目立ってきた」という。なるほど、ちょっとスーパーに夕食のおかずを買いに行ってくる…となると、バスに1時間揺られて、最寄り駅まで繰り出さないとならないわけか。おちおち買い忘れもできない。
住宅街の中だけ見れば何の変哲もないが、周辺施設・交通環境を踏まえれば、絶望ヶ丘と揶揄されてもおかしくない厳しい状況。そんな場所に作られたニュータウンだから、この時代、好き好んで新規で住民になる者はいないのかも。しかし吉報もある。近年この界隈は、新名神の開通や北大阪急行の延伸に向けて、開発が著しいエリアなのだ。近い将来、北大阪急行が新箕面駅までつながり、駅へと向かうバスの本数が改善されれば、“絶望ヶ丘”から“希望ヶ丘”に生まれ変わるかもしれない。
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『クソ物件オブザイヤー』
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