東京立ち食いグルメ紀行

第5回　六花界（神田駅）

ビジネス・自己啓発 2016.02.20

立ち食い焼肉界のパイオニアが手がける
神田ガード下の超人気繁盛店！

　キッチンなども含めた店の面積は２・２坪。飲食スペースは１・５坪ほど。立ち食い焼肉ブームの火付け役とも言われるオーナーの森田さんは、その狭さを逆手に取った。店の中央にテーブルを設置。そこに七輪を２つ置いて、客同士が共有するスタイルを採用したのだ。
「立ち飲みって普通は壁に向かって飲むでしょ。あれってつまらなくないですか？みんなでテーブルと七輪を共有すればコミュニケーションが広がるし、自然と店内が盛り上がるじゃないですか」
　この読みが当たって、店は連日大盛況。２００９年のオープンから時を置かずして、連日満員の人気店となった。森田さん自らテーブルの前に立ち、見知らぬ同士の客の橋渡し役になることもしばしば。このコミュニケーションを何
より大切にする姿勢は、食材の仕入れにも反映されている。開業前は芝浦の食肉市場に連日通いつめ、最上の肉を安価に仕入れるルートを開拓。鮮度も保存管理環境も抜群のため、内臓系もすべて下茹でせずに生のまま提供できる。タレにも漬けない。つけダレもポン酢。これらはすべて、肉への絶対的な自信があるからこそ。ジュワッと肉汁が浮かぶ肉を口に運ぶ。肉の甘みと旨みに恍惚となる。