足を燃やして治療する伝統医療【ヤムカン】で神秘体験 ~燃える足マッサージの魅力~
ヨガトラベラー・土屋愛が世界から発信するウェルネスやスピリチュアル、そして人生のこと⑦
■燃える火の上でも人生でもリラックスすることが重要
先生に見本を見せてもらった後、いよいよ私も燃える足マッサージに挑戦です!
ただでさえ、湿度が高くモワっとしやすい気候のタイですから、鋤の熱さで部屋はかなりの高温です。その熱気を感じながら、緊張して心臓はバクバクと音を立てています。久しぶりにあんなに騒がしい心臓の鼓動を聞きました(笑)。
心の準備が整わないうちに、体重を支える棒を渡されて、いよいよ施術が始まります。ヤムカンは施術の前に、必ずある特別なマントラ(お経)を唱え、火傷をしないようにお祈りをするという儀式があります。先生のこのマントラのお陰で、少しばかり気が楽になったような、なっていないような…。
実際に燃えている鋤の前に立つと、あまりの緊張で体に力が入らなくなってしまいました。心なしか手も震えてしまいます。すると、先生が笑顔で、
「その調子で足に力を入れないように鋤をなぞれば火傷しないよ」
と言ったのです。またまた~、と疑いの気持ちを持ちながらも恐る恐る足を鋤に近づけると、確かにほんの一瞬熱いような感覚を味わうですが、次の瞬間にはもう大丈夫という不思議な体験をしました。
もちろん、相手は燃えた鋤ですから、強張った足で触ったら火傷してしまいます。どれだけリラックス状態で触れるかがポイントになってくるのですが、これは人生にも同じ事が言えるなと思ったのです。
火を相手に立ち向かっていっても燃やされて終わりか、火傷で重症になるかのどちらかですものね。リラックス状態で交わす。簡単そうだけれども、実際には立ち向かっちゃうんだよなぁと感慨深いものがありました。体重を支える杖に巻き付いた蛇と目が合って、力強いパワーをもらった気がします。
■わずかなマッサージで体はポカポカ保温状態
一方、マッサージを受ける側はどうなのでしょうか。
マッサージの施術側を体験した後、先生が今一度、手本を見せてくれました。鋤をなぞる時は出来るだけ足裏全体を均等に温める必要があるとのことでしたが、私は恐怖心に負けてしまい十分にできませんでした。
実際に、少し気合いを入れて鋤を触ったら、足先を少しだけ火傷してしまったのです。足先に力が入りすぎていたのでしょう。先生は2秒ほどは、足を鋤に押し付けていました。どれだけ鋤が熱いのかを体験しているので、なぜそんなにもキープできるのか不思議で仕方ありません。これぞ、ヤムカンマスターとして長年、施術してきた実績なんですね。
ちなみに、先生の足はとても熱く、少しマッサージしてもらっただけでも私の患部はポカポカになりました。ほどよく体重をかかった先生のマッサージはとても気持ちよく、マッサージが終わった後もしばらくは体が保温状態が続き心地よい時間を過ごせました。
いかがでしたか?
このようなユニークな伝統医療を絶やさない為に、このお寺ではヤムカンを教えています。精神統一ができないと火傷してしまうこのマッサージは技術云々の前に、仏教の哲学から学んでいくそうです。
今回お世話になった先生は、本当に穏やかでどっしりとしたエネルギーをお持ちでした。また訪れたい魅力的な場所のひとつとなりました。
それではまた近いうちお会いしましょう。
「ナマステ !」
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【 燃える足マッサージで精神統一してみた(Firefoot Massage) 】
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