石田三成のゆかりの地を巡り「義」の実像に迫る!【滋賀県 長浜市・米原市・彦根市】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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石田三成のゆかりの地を巡り「義」の実像に迫る!【滋賀県 長浜市・米原市・彦根市】

「びわ湖北東部巡り」の旅①

 幼少時は当時の武家の習わしに従って寺に預けられて、修行と学問に励んでいた三成。学んだ場所は大原観音寺(滋賀県米原市)だ。石田町から東へ約2キロの場所にある。三成が秀吉と出会った地と伝わる、歴史上重要な古刹(こさつ)である。

 

大原観音寺[おおはらかんのんじ](米原市朝日)
「三献の茶」の舞台となった古刹。三成が秀吉に出す茶に使う水を汲んだ「三成水汲みの井戸」も現存している。

 三成と秀吉の邂逅(かいこう)は「三献(さんけん)の茶」の逸話で知られる。鷹狩の途中、喉が渇いた秀吉が観音寺に立ち寄って茶を所望すると、寺の小僧が大きめの茶碗に、ぬるい茶を入れて出してきた。ぬるくて飲みやすいので、秀吉は一気に飲み干した。もう1杯所望すると、小僧は少し小さい茶碗にやや熱めの茶を出した。秀吉、飲み干して、さらにもう1杯頼む。

 3杯目の茶は、小さい茶碗に入って熱かった。鷹狩で渇いた喉に適したぬるめの茶から、次第に熱い茶を出せば飲みやすい─そう話す小僧を秀吉はいたく気に入り、「この小僧、もらっていく」と和尚に告げ、長浜城へ連れ帰った。

 

長浜駅前に立つ「秀吉・三成出逢いの像」
「三献の茶」の逸話を現在に伝える秀吉(左)と、寺の小僧姿の三成(右)の銅像。

 この小僧こそが後の治部少輔・石田三成である。JR長浜駅前には、秀吉と、茶を差し出す三成の両人をモチーフとした銅像が立ち、エピソードを今に伝える。

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石田三成巡礼ツアーをさらに楽しむ方法!
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ガイド付きで巡る三成タクシー/ゲーム『戦国無双4』に登場する三成のキャラクターを描いた特別仕様のラッピングカーもある。

 戦国武将・石田三成が生まれ育ち、秀吉と出会い、居城をもった地、滋賀県の長浜市・米原市・彦根市。3市には、石田三成公のゆかりの場所が各所にある。
 試験に合格し認定されたタクシードライバーによる案内付き貸切タクシープラン「三成タクシー」が運行中だ。三成タクシーは長浜駅、彦根駅、木ノ本駅から出発する3つのコースがあり、いずれも所要2時間ほど。ドライバーによる詳しい案内に耳を傾けながら三成の足跡を辿ることができる。
 また、愛用の「乱髪天衝脇立兜(らんぱつてんつきわきだてかぶと)」を模した「三成めし 華麗なる三成」など、三成ゆかりの地をより楽しめるコンテンツも充実。
 歴史ロマンあふれる3市にぜひ足を運んでみよう。

【ゆかりの地には三成マンホール】
石田会館などの近くには「大一大万大吉」を描いたマンホール。

【三成ゆかりの味「三成めし」】
三成をテーマのグルメ。和洋中の本格料理からスイーツまで多数。

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