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上原浩治に聞く Q.28 上原投手の考えるチームプレーとは何ですか?

個人のスキルを高めながら結果を出す。一方でチームの成績に貢献する。つねに求められることであり、もっとも難しいことでもある。上原投手はどう考えこのふたつを両立しているのか。

2月1日からはじまった「30問30答」も残り二日。メジャーリーグもキャンプインしいよいよ野球シーズンが到来する。上原投手も体調不良などがあったものの、いまは元気にシーズンへと向かっている。世界一奪取、クローザー奪取。チームの目標、個人の目標がさまざまにあるなかで、いかに折り合いをつけて戦うのか。

メジャーの仲間意識の強さ

――シーズンが始まります。その中でチームプレーとは何か? についてお聞かせ下さい。メジャーでは選手一人ひとりの自主性が尊重され、チームより個、というイメージがあります。

いや、以前にも少し話しましたけどいざ試合となればものすごく一致団結するのがメジャーです。僕自身、チームワークとかそういうものは、日本のほうが優れていると思ってメジャーに来ましたけれど、もしかしたら日本よりメジャーのほうが「チームであること」を大切にしているかもしれません。

――それは、なぜでしょうか。

例えば、これも前に少し出た話題ですが、日本は「先発ピッチャーは早上がりをする」けれど、メジャーは翌日に先発するピッチャーであっても試合が終わるまでずっとベンチにいなければならない、という事実。こうしたところからも、メジャーが「チームの一員であること」を選手に求めている気がします。

まあ、現実として休みもほとんどないシーズン、長い移動を含めてほぼ毎日一緒にいるわけですから必然的にチームの一体感が生まれるのかもしれません。でも、メジャーに来てからのほうが「みんなで戦っているぞ」ということを強く感じています。

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上原 浩治

うえはら こうじ

1975年4月3日生まれ。東海大仰星高校時代は、外野手兼控え投手。1年の浪人後、大阪体育大学に入学し、当時敵なしといわれたキューバ打線を封じ込めるなど投手として注目を集める。1998年にドラフト1位で読売ジャイアンツに入団。1年目から20勝4敗の好成績を残し、新人王と沢村賞をはじめ最多勝・最優秀防御率・最多奪三振・最高勝率などタイトルを総なめにする。以降、怪我などもありながらジャイアンツのエースとして活躍。2009年に海外FA権を行使しボルチモア・オリオールズに入団。さまざまなポジションを渡り歩きながら着実に実績を重ね、2013年にはテキサス・レンジャーズからボストン・レッドソックスに移籍。シーズン途中からクローザーとなり、リーグチャンピオンシリーズMVPを獲得するなどワールドシリーズチャンピオンに貢献した。現在もボストン・レッドソックスに欠かせない投手として活躍する。



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