「子育てと仕事を両立させるには?」「頭がいいとは一体どういうことか?」【角田陽一郎×加藤昌治】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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「子育てと仕事を両立させるには?」「頭がいいとは一体どういうことか?」【角田陽一郎×加藤昌治】

あんちょこ通信 第4回

 

■「洞察力のある男」がかっこいい

 


■ふたつ目の質問です

 

「今0歳の男子を育てています。お二人がこれまで仕事で出会った一番かっこいい男性について教えてください。その上で、どういう育ち方をするとそういう男性に成長できると思われるかを教えてください」


 

加藤:育児のご質問が続きましたね。

 

角田:僕はね、一番かっこいい人は明石家さんまさんです。

 

加藤:おお。どの辺がかっこいいんですか?

 

角田:まず、普通にかっこいいです。かっこいいおじさんってそんなにいないじゃないですか。見た目も、雰囲気も普通にかっこいいというのが、最初の印象でしたね。

 ふたつ目は、僕は、今まで出会った人の中で明石家さんまさんが一番頭がいいと思ってるんですよ。

仕事人生あんちょこ辞典の「学歴」の項目でも「頭がいいとは何か」ということを言っていて、加藤君には否定されてるんで、その辺りぜひこの本を読んでほしいんですけれど、僕にとっての「頭がいい」ことの定義とは、「説明量の少なさ」なんです。

 頭がそんなによくない人って、伝えようとしてすごい説明しようとするじゃないですか。

 

加藤:うんうん。

 

角田:ところが頭がいい人って、説明量が少なくても理解させるんですね。そして一番説明量が少ないものって、たったの4文字だと思うんです。

 それは、「まかせた」。

「お前にまかせた」と言っただけで仕事があがってくるというのが、「仕事ができる」というか「頭がいい」というか、「かっこいい」だと思うわけです。

 

加藤:なるほどね。

 

角田:そこでさんまさんの場合は、その「まかせた」まで言わなくても、もうやってきちゃうんです。

 

加藤:まかせる前に動かしてしまうんだ。

 

角田:「この人は、なんでまかせる前にこちらの意図が分かるんだろう?」みたいなことがよくあるんですよ。

 これは一番よく話しているエピソードなんですが、番組の企画書をさんまさんに出したら、パラパラってめくって、もう読まないんです。で、企画書をパっと置いて、タバコとかをつけながら「あの部分どうなっとるんや?」って聞くんですよ。

「ちょっと待ってください。企画書を見てないのに、なんで「あの部分」があることが分かるんですか?」って聞いたら、

「お前らの考えることなんか大体そんなもんや」って言うんだ。それで「怖ーっ」て思ったんですよ、この獣のような洞察力が。

 だからそれからというもの、「かっこいい人」とは「洞察力がある人」だという考えが僕の中にはずっとあるんです。

 

加藤:それは天性のものなの?

 

角田:『仕事人生あんちょこ辞典の「学歴」の項目にもありますが、それってちょっと野性的なものだと思ってるわけです。その野性で生きられる力がない僕みたいな人が、頑張って勉強して東大とかに行ってるのかな、って思っててさ。だから、「洞察力」と「学力」って相反するものなんじゃないかなってちょっと思ってるんだ。両方持ってる人も当然いると思うけどね。

 だから質問者の方に答えると、この洞察力ってやっぱり天然のものだと思うので、まずお子さんに洞察力があるかを見極める……まあ、何歳で見極められるかは分からないけど。

 で、「無いな」と思ったら、洞察力じゃないものを身につけてあげたほうがいい。それは例えば学力だったり、脚力だったり、字が上手いことだったり、なんなら人間が優しいということでもいいんだけど。それくらいのつもりでいいんじゃないかな。

逆に、「こいつ、洞察力あるな」と思った時、その洞察力って今の教育システムでは結構つぶされてくと思うんです。

 

加藤:それはなんでなの?

 

角田:社会ってやっぱり、そういう特出したものより、平準化していくものにどう育てるかってことになりがちじゃないですか。つまり「そんなことより勉強しろよ」となるのが社会なのかな、とか思うわけです。

 だから、なるべく「洞察力」を消さないように育てるのがいいんじゃないかと僕は思うんです。どうやって育てたらいいのかは分からないけど。

 

加藤:なるほど。

 

角田:質問に戻って、加藤君にとって「一番かっこいい男性」って誰ですか?

 

加藤:六つかしいな、誰だろう……。ええと、西村しのぶ先生のコミック(『美紅・舞子』『RUSH』)に出てくる「有末」と「ジョーンズ」ですね。どちらかと云うと、なんでも受け止めちゃうタイプの、ジョーンズのほうが好きかな。まあそして飄飄としている。めちゃくちゃ憧れましたね。

 

角田:なるほど。自分には無いものだからね。

 

 

(構成:甲斐荘秀生)

 

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角田 陽一郎/加藤 昌治

かくた よういちろう かとう まさはる

角田 陽一郎(かくた・よういちろう)

バラエティプロデューサー/文化資源学研究者 

千葉県出身。千葉県立千葉髙等学校、東京大学文学部西洋史学科卒業後、1994年にTBSテレビに入社。「さんまのスーパーからくりTV」「中居正広の金曜日のスマたちへ」「EXILE魂」「オトナの!」など主にバラエティ番組の企画制作をしながら、2009年ネット動画配信会社を設立(取締役 ~2013年)。2016年TBSを退社。映画『げんげ』監督、音楽フェスティバル開催、アプリ制作、舞台演出、「ACC CMフェスティバル」インタラクティブ部門審査員(2014、15年)、SBP高校生交流フェア審査員(2017年~)、その他多種多様なメディアビジネスをプロデュース。現在、東京大学大学院にて文化資源学を研究中。著書に『読書をプロデュース』『最速で身につく世界史』『最速で身につく日本史』『なぜ僕らはこんなにも働くのだろうか』『人生が変わるすごい地理』『運の技術』『出世のススメ』、小説『AP』他多数。週刊プレイボーイにて映画対談連載中、メルマガDIVERSE配信中。好きな音楽は、ムーンライダーズ、岡村靖幸、ガガガSP。好きな作家は、ホルヘ・ルイス・ボルヘス、司馬遼太郎。好きな画家は、サルバドール・ダリ。

                                                             

加藤 昌治(かとう・まさはる)

作家/広告会社勤務

大阪府出身。千葉県立千葉髙等学校卒。1994年大手広告会社入社。情報環境の改善を通じてクライアントのブランド価値を高めることをミッションとし、マーケティングとマネジメントの両面から課題解決を実現する情報戦略・企画の立案、実施を担当。著書に『考具』(CCCメディアハウス、2003年)、『発想法の使い方』(日経文庫、2015年)、『チームで考える「アイデア会議」考具応用編』(CCCメディアハウス、2017年)、『アイデアはどこからやってくるのか 考具基礎編』(CCCメディアハウス、2017年)、ナビゲーターを務めた『アイデア・バイブル』(ダイヤモンド社、2012年)がある。           

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