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「〝吉村知事、カッコイイ〟黄色い声殺到!」と報道し続けるメディアの闇【適菜収】

【隔週連載】だから何度も言ったのに 第6回

 維新は各議員の文通費の使途を公開しているが、政党支部などに寄付する形で、いわば「移し替え」「流用」していることが知られるようになった。他にも今回いろいろ墓穴を掘っている。大石が「吉村知事が衆議院議員を退職した2015年10月1日。10月の文通費100万円を受け取ったか、衆議院担当部署に問い合わせたら『100万円受け取った』『返金してない』との回答でした」とツイッターで暴露。ブーメランにも程がある。

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 橋下は大石に対し「あんたらが使うそのお金、誰が負担してるの?もっと納税者に対して謙虚になれよ!この人、元公務員。こういう人たちは、府市民のことよりも自分たちの待遇向上が第一の傾向あり」とブチ切れていたが、橋下は著書で「なんで『国民のために、お国のために』なんてケツの穴が痒くなるようなことばかりいうんだ?」「政治家を志すっちゅうのは、権力欲、名誉欲の最高峰だよ」「自分の権力欲、名誉欲を達成する手段として、嫌々国民のために奉仕しなければいけないわけよ」と述べている人物である。

 

■夜はまだあけぬか

 

 衆院選期間中の10月26日に茨城県内で行われた岸田文雄の応援演説を巡り、任意団体「茨城県運輸政策研究会」が、会員に日当5000円を提示し動員を呼び掛けていたことが明らかになった。安倍晋三の応援演説の際もカネが流れていたが、こうした不正が常態化していたようだ。市民団体はこれらの行為が買収に当たるとして衆院議員の国光文乃を公職選挙法違反の疑いで東京地検特捜部に刑事告発した。

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 愛知県の大村秀章知事のリコール運動を巡る署名偽造事件で、美容外科「高須クリニック」グループの事務や経理を担う関連会社「高須ホールディングス(HD)」の一部の役員や社員が同社所在のビル内で署名の偽造をしていた疑いがあることが判明。この会社の役員でもある高須克弥院長の女性秘書が、リコール活動団体事務局長の田中孝博の依頼で、社員らに名簿の書き写し作業の指示をしていたとみられる。愛知県警は女性秘書と50代の女性の2人を地方自治法違反(署名偽造)の疑いで書類送検した。

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 ツイッター上でデマを流していた匿名アカウント「Dappi」に続き、14万人以上のフォロワーを持つネトウヨアカウント「黒瀬深(@Fuka_Kurose)の正体が明らかになった。「黒瀬深」については、名誉毀損を理由にした損害賠償請求訴訟が起こされているが、雑誌「FLASH」のウェブサイト「SmartFLASH」は運営者の本名を確認。大阪府出身の25歳の男性で、2019年3月に大阪府和泉市にある私立大学「桃山学院大学」の社会学部を卒業しているとのこと。「黒瀬深」は、2020年アメリカ大統領選におけるウィスコンシン州の開票結果に関し不正を疑われるという旨のツイートをし、ツイッター社から誤解を招くツイートとして警告ラベルを付けられた。また、2021年6月には、作家の室井佑月より名誉毀損訴訟を起こされている。

 臨時国会が開催されなかったことについて、「野党が口頭で国会開催を要求してるだけで正当なプロセスを何も踏んでないから」とするツイートをしたが、立憲民主党を始めとした野党は臨時国会召集要求書を衆議院議長に提出している。こうしたネットでデマを流す連中が、国や社会を歪めてきたわけだ。

 ちなみに「SmartFLASH」が本人に連絡をとったところ、「あの……懇願します。僕のプロフィールを出さないでほしいと懇願します」と電話がかかってきたとのこと。

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 まじめに生活している人が報われ、悪いことをやった人がきちんと牢屋に入る世の中になればいいですね。

 

文:適菜  収

 

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適菜 収

てきな おさむ

1975年山梨県生まれ。作家。ニーチェの代表作『アンチクリスト』を現代語にした『キリスト教は邪教です!』、『ゲーテの警告 日本を滅ぼす「B層」の正体』、『ニーチェの警鐘 日本を蝕む「B層」の害毒』、『ミシマの警告 保守を偽装するB層の害毒』、『小林秀雄の警告 近代はなぜ暴走したのか?」(以上、講談社+α新書)、呉智英との共著『愚民文明の暴走』(講談社)、中野剛志との共著『思想の免疫力 賢者はいかにして危機を乗り越えたか』、『遅読術』、『安倍でもわかる政治思想入門』、『日本をダメにした新B層の研究』(KKベストセラーズ)、『ニッポンを蝕む全体主義』『安倍晋三の正体』(祥伝社新書)など著書50冊以上。「適菜収のメールマガジン」も好評。https://foomii.com/00171

 

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