【就活戦線異状あり!】早期化の就活には「長期インターン」「逆求人」で準備対応せよ(2022年度最新版:就職内定に絶対必要な情報と取り組み) |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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【就活戦線異状あり!】早期化の就活には「長期インターン」「逆求人」で準備対応せよ(2022年度最新版:就職内定に絶対必要な情報と取り組み)

■就活早期化への対策は「長期インターン」と「逆求人」で勝負

大学1、2年の早い段階でビジネスにおける経験を身をもってしる好機として長期インターンを奨励している。写真は、竹内健登氏。

 

 就活の早期化は、大学生にとって入学と同時にスタートするといってもいいのだろうか。

「就活の自由競争化の背景に企業側にも危機感があることはたしかです。従来の学閥、ゼミ推薦などのコネクションだけでは日々変化する社会の動きに対応できる人材は獲得できません。大学生自体が特別なエリートでもなく大衆化されている状況に企業側も人材選定を厳格に行うため、学生の適性を見極めるための時間をかけています。早期化は、よく言い換えれば、学生と企業との慎重なコミュニケーションとも解釈できるわけです。私は、自分のキャリアプランをいち早く意識化しながら勉学に励むことは将来にも役に立つことだと考えています。私の塾でも高校生からもキャリアに対する進路相談を受けることもあるくらいです」(竹内氏)

 23年新卒の就活はすでに始まっており、今秋にもすでに大手企業から内々定が出た学生も出ているといわれる。この状況下で大学生とその親御さんに訴えるべきことは何であるのか。竹内氏は「長期インターンシップ(仕事の現場を知る機会)」への参加と「逆求人サイト」の活用をすすめている。多くの学生が就活で選択するのは、何も知らずに大手有名企業ばかり受験しては失敗する「トップティア(一流)」戦略である。

「トップティア戦略を取れるのは一部の一流大学の優秀な学生のみなんです。普通の能力と経験の学生が取るべきなのは、早い準備を行い、ビジネスにおける経験を積んだうえで、自らも発信することで、就活における志望企業との縁を作り上げるといってもいいかもしれません。堅実に自力で培う『わらしべ長者』的な戦略、これは明確な信用をつくることができます。具体的に何を行うか。大学1、2年生の段階で企業のインターンシップを長期(3ヶ月程度)で行い、ビジネスマインドを学びます。その経験を通じて自分のキャリアにおける適性、適職を身をもって知ることができます。そうすれば、いざ就活期のエントリーシート( ES)や面接において自分の言葉として語れる何かをつかめているはずです。とくに理系よりも専門性の低い文系の学生にはおすすめします。長期インターンを探せるポータルサイトも豊富です。Wantedlyインターン、Infraインターン、ゼロワンインターン、インターシップガイド、Good findなどあります」(竹内氏)

 「逆求人サイト」の活用とは、長期インターンとどうつながるのだろうか。

「まず、逆求人サイトについてですが、いまSNSの発達によって私たちはインタラクティブ(双方向)なコミュニケーションが自由にできるようになりました。2005年を境に求人ナビサイトと提携した企業の求人募集活動は、いまや形を変えています。システム運営のコストが下がり、企業自身が自ら運営し、その採用へのフットワークも上がっています。それに対し就活側の学生も、大学でもAO入試という自己推薦による選定が行われているように、自分の長所、能力をアピールできるポータルサイトも現在、存在しております。例えば Offer Box、キミスカ、Lab Base(理系)などです。攻めの就活もできるようになっているのです。そして逆求人サイトによる発信のメリットは、自分が求められている能力、可能性が企業からのオファーによって、現状の自己のレベルを知る機会にもなるということです。そこで先に述べた長期インターンシップで気づいた知見を、プロフィールにしっかりと書けるようになり、つながっていくのです。よしんば、そのオファーにより内定がいち早くとれるかもしれません。自分の希望企業ではなくとも、内定という信用を勝ち得た実績は、本格的な就活シーズンに向けて大いにアピールできるもととなります。わらしべ長者の「わら」が手に入るからです」(竹内氏)

 こうした現場、実戦での経験の積み重ねによって自らの仕事への認識が高まっていくだけでなく、人間形成における糧としての教養を高めることにもなるのかもしれない。

AIで代替できない自分の頭と体で知った経験=自分のかけがえのない強みを企業は新卒の学生に求めている以上、客観的に評価されることを恐れないという意味でも、就活の早期化に積極的に乗ることでチャレンジし、失敗から学び次の成功に結びつける。こうした好循環をつくることが、本当に行きたい企業に入社するために、学生にとっては必要なことのです」(竹内氏)

 

 

 

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竹内健登(たけうち・けんと)

東京大学工学部卒。大手一流ホワイト企業の内定請負人。就活塾「ホワイトアカデミー」を創立・経営。これまで800人以上の就活をサポート。塾はホワイト企業内定率100%を誇り、ホワイト企業の内定が出なければ費用を全額返金する返金保証制度が好評。2019年に『子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法』(日経BP刊)を出版し、「親が子育ての集大成である就活に臨む際の必読書」、「これができれば本当に一流企業に内定できる」と話題。塾のYouTubeチャンネルではホワイトな業界の紹介や大手企業の倍率、ESの添削を公開するなど塾の就活ノウハウを一部紹介している。
YouTube:就活塾 ホワイトアカデミー

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