夜中にラーメンを食べても太らない技術
ついついやってしまう「食べグセ」から卒業するヒント
「イケナイ!」と思っていてもやめられない行動をどのようにしたらやめられるのか、あわよくば太らない方法があるなら教えてほしい!と、「やめたい食べグセ」を執筆した今大注目のボディワーカー、森拓郎氏に話を聞きました。
◆ラーメンは何でできているか?
ラーメンの麺は、ご存じのように小麦粉からできている炭水化物。組み合わされたスープには油脂類や調味料に塩など。「美味しいものは脂肪と糖からできている」という健康飲料の広告コピーがありましたが、まさにラーメンはその代表格かもしれません。
◆どうして飲んだ後にラーメンが食べたくなるのか?
第一の原因は生理的なメカニズムが関係しています。アルコールが体内に入ると肝臓で分解されるのはご存じですよね。このときに肝臓を中心に蓄えられているグルコースを分解して作られる必須アミノ酸であるアラニンやグルタミン酸が消費されます。そのほかにも亜鉛やビタミンB1、水分も消費されるのです。
実はアラニンは豚肉やそのゼラチン質、鰹節などに多く、グルタミン酸や亜鉛もまた、小麦粉やカツオ、豚などに含まれているのです。どうでしょう、全てラーメンの材料に含まれています。だから、消費された分を取り戻そうと食べたくなるのは不思議ではないのです。
でも「身体が不足しているものを補給するのだから、いいことなのか!」とは思わないでください。
もうひとつの原因は、飲むときに一緒に食べているものが少なすぎるか、いい食事をしていないのではないかと思っています。ついついお酒を飲むことがメインになってしまい、頼むものも安くて味が濃い、塩辛い食品を少しつまんでいるだけになっている。
どうしても居酒屋チェーンのようなところで飲むことにあり、てっとり早く酔いたいので、料理が少なくなります。飲んでいる間はアルコールの熱量でごまかされていますが、それはすぐに分解され消費されてしまい、飲み終わったときには血糖値が低くなっているのです。
食べているとしたら、唐揚げやフライドポテトなどのカロリーが高いものだったりします。それを食べ終わった後、空腹を感じてラーメン、特に豚骨スープで背脂入りなど、平均で500~700キロカロリーもの食べ物を入れることになるのです。しかも炭水化物と脂質の揃い踏み。体内での体脂肪合成促進の役者が見事に揃って舞台に上がることになります。
また、塩分のおかげで身体は塩分濃度の均衡を保つために水分を溜め込み、むくみが出て、だるさを覚えることも。体調的にもあまりいいことがないのは事実です。
さらにいえば、夜中に食べたラーメンの糖質が消費されなかった場合は、タンパク質と結合して体内に蓄積されるものもあります。これは“糖化”と呼ばれる現象で、細胞の老化を促進させます。飲んだ後のラーメンを続けていると、見た目の印象が実年齢よりも老けてしまうことだってあるのです。
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