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Scene.34 どのみち風は吹くのさ!

高円寺文庫センター物語㉞

川上澄生がの、長崎南蛮風俗や文明開化風俗画が好き。本文中の詩『初夏の風』の版画は棟方志功が版画に進む影響を与えた。ぽっぺん先生はTVCMにも!

忘れないうちに、イベントの御礼メールのリストを作ってから出かけよう。清志郎さんや、せがわきりさんのマネジャーさんをはじめ、東京エフエム出版のみなさんにボランティアで応援に駆けつけてくれたリトルモア、三才ブックス、エスクァイア等々の版元の方々と文庫センターOB。

ひとつのイベントを決めるにも、礼を尽くした交渉。終えてからは、ビジネスライクではない赤心からの御礼メールや電話は欠かせない礼儀。これがまた、次なるイベントなどに繋がってゆく。

誰に教わったことではないけれど、いや違うな。生家の柱にあった教訓カレンダー、その文言を読むともなしに読んで、残っていたかな・・・・

『50・60は鼻たれ小僧、云々』ひと様のご縁あっての客商売、50程度を越そうが『実るほど頭を垂れる稲穂かな』。多くのみなさんに、支えられてこそ。

そうだ! 心は満たされているものの、腹が満たされていないのに気がついた。

 

「よ~し、みんな!

今日から、チャボさんの握手会予約の受付を始めるから。しっかり頼むぞ!」

「いよいよね、店長!

清志郎さんの握手会を二回続けて、ついにチャボ。仲井戸麗市! 来てくれるんだわさ~沢田さん」

「店長。りえさんが壊れてます!」

「まま、二人とも!

そぎゃん笑いば取らんと、打ち合わせ終えんと」

「ま、りえ蔵はチャボさんの方がLOVEでしょ。無理ないよな!

応援含めて13名は少し不安だけど、大丈夫だろ?!」

「こんにちは。相変わらず、賑やかって言うよりうるさいですね」

「わお!

水絵ちゃん、恐縮っす。そう言ったてっさ、清志郎さんに続いてチャボさんだよ。イベント!」

「わかっていますよ。わたしも助っ人に入っているでしょ、お願いしますよ」

「すいまっしぇん、新刊案内を下さい」

「こんにちは、店長。あれ、水絵さんも来ていたんですか」

「あ、ご無沙汰です。ネコ・パブリッシングの川村さん」

「気がつかなくって、ごめんなさい。水絵さん、ちょっと失礼。

店長。チャボさんの握手会は、応援が少ないんですか?」

「そうなの。バイトくんのOBを掻き集めて、13人ですよ」

「わたし、助っ人に参加します。

さっき、吉祥寺のルーエさんでエスクァイアの荒川さんに会ったら、文庫センターさんの応援に自分も行けなくて人手が足りないって聞いたんです。ルーエさんの店長も『行ってやってよ』って」

「うわ!

ありがたい、中央線ネットワーク。ありがとうございます! ルーエの店長にお礼の電話しとかなきゃ」

「わたしも初めての参加で、ワクワクドキドキですがよろしくお願いします」

「ゲゲゲの呑み会の中心メンバー石川ちゃんに菅ちゃん、北やんに水絵ちゃんもいますから安心して!」

 

ブチ!

「ヤバい! 店長、キレた!」

「まずか! 瞬間湯沸かし器、やけん」

 
 
 
 
 
 

 

 

 

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のがわ かずお

1951年 東京生まれ。書泉を経て、高円寺文庫センター店長。その後、出版社のアートン・ゴマブックス・亜紀書房顧問。本屋B&B、西日本出版社などにかかわる。 温泉とプラモデルと映画を、こよなく愛する妖怪マニア。共著『現代子育て考5.男の子育て』(現代書館)、『独断批評』(第三書館)。


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