公式戦デビュー、悔恨の7球<br />お笑い芸人・杉浦双亮の挑戦記<11> |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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公式戦デビュー、悔恨の7球
お笑い芸人・杉浦双亮の挑戦記<11>

坊ちゃんスタジアムのジャイアンツ戦。デビュー戦で僕の目に映った世界

ベンチに戻るときの声援に……

 この試合展開で、先頭バッターをフォアボールで出す。一番やってはいけなかったことだ。その後悔は尾を引いた。次のバッターは川相拓也選手。三軍の監督でもある川相さんの息子さんだ。
 ノーアウト1塁のサインプレーでも気が急いたのか、1球目のタイミングが早すぎてしまってうまくいかず、投球も低めになってしまいボール。2球目のストレートを送りバントされ、ピッチャー前に転がったのだけどその処理も慌ててしまった。アウトになったもののファーストへの送球が逸れて危ない送球となってしまったのだ。明らかにいつもと違う感覚。

 ここで、交代だった。

 とにかく、悔しかった。緊張を楽しんでいるつもりだったけれど、どこかで投げることに必死になり、視野が狭くなっていた自分がいたんだと思う。
 ベンチに戻る途中、温かい声を掛けてくれるファンの思いが悔しさを倍増させた。

「次は絶対にナイスピッチングと言われて、ファンに喜んでもらってベンチに戻りたい」

 そう強く感じた。
 交代のとき、マウンドにやってきた加藤投手コーチに「先頭バッターのフォアボールはダメだ」と叱られた。

「すみません」

 そう言いながら、負けている展開で昨シーズンのセーブ王でもあるチームのストッパー・阿部直晃投手を出させてしまったことに申し訳ない思いでいっぱいだった。

 その後の試合は劇的だった。
 代わった阿部投手の牽制が悪送球になり、1アウト3塁。続くバッターの田島洸成選手が1、2塁間に鋭い打球を放つもファーストの井生広大選手が横っ飛びで好捕し2アウト3塁。阿部投手が次打者をしっかり抑えて1点差のまま最終回に向かうと、先日に続き登板した西村健太朗投手から2点を奪って連日のサヨナラ勝利を収めたのだ。

 いいチームで野球をやらせてもらっている、その思いが、まだまだ修正し、成長しないところがたくさんあることを僕により強く意識させ、また自分の力のなさを痛感させられた。

 次こそは必ずチームに貢献する。

 嬉しさとほろ苦さ、両方の思いを知ったデビュー戦だったように思う。
 これからまた精進していくので、ぜひ愛媛マンダリンパイレーツの試合を観に来てください!

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杉浦 双亮

すぎうら そうすけ

1976年2月8日東京都八丈島出身。趣味はスポーツで体を動かす、地図を見る、天気を見る。特技は、球技全般(特に野球のピッチングは芸能界1の自信)、モノマネ。



オフィシャルブログ:http://ameblo.jp/360monkeys/ ツイッター:@sugiurasousuke


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