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最近リモート会議がマンネリ気味・・・面白くする冴えたやり方ってありますか?

角田陽一郎×加藤昌治【あんちょこ通信】第11回


皆さまこんにちは。「あんちょこ通信」編集長のカイノショウです。あんちょこ通信では、ビジネスパーソンのお悩みを解決する『仕事人生あんちょこ辞典』著者の角田陽一郎、加藤昌治が、みなさまから届いた「仕事人生のお悩み」にパシパシ答えていきます。お悩み相談は、定期的にYouTubeでも「お悩み“あんちょこライブ相談会」として配信しています。そちらもぜひご覧ください!さっそくお悩みを紹介しましょう。


写真:PIXTA

  

40代 女性 編集者
「リモートワークの管理のため、2ヶ月前からグループ内でWeb会議に集まり、コアタイムを設けるようになりました。基本的に進捗確認をするだけで、すでにマンネリになっています。対面でグループミーティングをしていた時は、お菓子を食べたり世間話をして楽しかったのですが・・・。コアタイムが面白くなる工夫って何かあるでしょうか?」

 

 カイノショウは個人的にリモートワーク歓迎ですが、職場の雑談がなくなったことで逆に仕事が進まなくなった面も感じています。とは言えすべてを対面にもできないですし、どんな工夫があるでしょうか?

  

■リモートを機に「アイデアの種」を探してみては

 

角田:これは日本のいろいろな企業で経験している悩みですね。加藤くんは、今も打ち合わせはリモートが多い? それとも対面に戻ってる?

加藤:まだリモートミーティングのほうが多いんじゃないかな。全員がリモートでなかったとしても、例えば出席者が4人いたら1人はリモートだったりするから、リモート参加者がゼロのミーティングはなかなか珍しいかもなあ。

角田:なるほど。全員が対面のミーティングが主流には多分もう戻らないよね。この質問者の方は、つまり定例会議みたいなことをリモートでやっているわけだけど、リモートでは雑談というのがなかなか難しくて、特定の決まった話題がないと話せないよね。

加藤:そうなんだよね。リモートだと、全員が同じ画角になっているから、ちょっと構えてしまうところはあるよね。

角田:だから、進捗報告みたいなことがマンネリ化するのは、リモートでやる限界なんだと思うよ。あえて冒険的なことを言うと、基本的な仕事はリモートでやるにしても、コアタイムの定例会議みたいなのはみんなで集まってやることにしたほうが、結果として効率がいいんじゃないかな。

 対面でやってた時は、質問にもあるようにお菓子を食べたり、ワールドカップの話題で盛り上がったりするわけでしょう。

加藤:それも一つの手だね。リモートであることは外せないなら、かとうはリモートでも結構雑談をするほうだけれども、進捗報告が盛り上がらないならとっとと終わるというのもアリかもね。殺伐としてるけど。

 ないしは、この質問者の方は編集者だということだし、進捗報告をエンタメ化していけないか試してみたらどうかな。

角田:そうだね。毎週やっているなら、「この一週間で、仕事以外で何がありましたか?」みたいな報告会にしてしまうのはありかもね。

 僕が『さんま・玉緒のお年玉!あんたの夢をかなえたろかSP』という、お正月に夢をかなえる番組を担当していた時、いい夢があったら採用するために該当インタビューを集めてたんだけど、なかなかいい夢が集まらなくて煮詰まることが結構あったんだ。

 収録まであと23週間くらいになって、「やばい。まだ全然夢が見つかってない」みたいな時には、スタッフ全員に「あなたの夢はなんですか?」って聞いてたんだけど、それが結構盛り上がるんだ。

 大体ADが「ただ寝たいです」って言ったときに爆笑になったりするんだけど、実際そのVTRって面白そうでしょう? 「ただ気持ちよく寝させてあげました」という企画のために、最高級の布団と最高級の枕を用意したりしてさ。そういうふうに一人ひとりに話させるとアイデアって出てくるんだよね。

 だからこの質問者の方が編集者さんなら、この1週間で自分が読んだ本だったり、読みたいと思った本だったり、あるいは展覧会でもスポーツの試合でもいいけれど、2分時間を持たせて説明させるだけで違うかもしれないね。

加藤:マーケティング・コンサルタントの原尻淳一さんも、「雑ネタを収集するべし」的なことをよく云ってるね。みんなでお菓子を食べて話すのももちろんいいけれど、編集者だったらもうちょっと情報集めに時間を使ってもいいかもね。

角田:あえて自分の仕事と関係ないことを話しても面白いかもね。エンタメ系の編集者なら、国際情勢とかについて情報収集してみたりさ。

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角田 陽一郎/加藤 昌治

かくた よういちろう かとう まさはる

角田 陽一郎(かくた・よういちろう)

バラエティプロデューサー/文化資源学研究者 

千葉県出身。千葉県立千葉髙等学校、東京大学文学部西洋史学科卒業後、1994年にTBSテレビに入社。「さんまのスーパーからくりTV」「中居正広の金曜日のスマたちへ」「EXILE魂」「オトナの!」など主にバラエティ番組の企画制作をしながら、2009年ネット動画配信会社を設立(取締役 ~2013年)。2016年TBSを退社。映画『げんげ』監督、音楽フェスティバル開催、アプリ制作、舞台演出、「ACC CMフェスティバル」インタラクティブ部門審査員(2014、15年)、SBP高校生交流フェア審査員(2017年~)、その他多種多様なメディアビジネスをプロデュース。現在、東京大学大学院にて文化資源学を研究中。著書に『読書をプロデュース』『最速で身につく世界史』『最速で身につく日本史』『なぜ僕らはこんなにも働くのだろうか』『人生が変わるすごい地理』『運の技術』『出世のススメ』、小説『AP』他多数。週刊プレイボーイにて映画対談連載中、メルマガDIVERSE配信中。好きな音楽は、ムーンライダーズ、岡村靖幸、ガガガSP。好きな作家は、ホルヘ・ルイス・ボルヘス、司馬遼太郎。好きな画家は、サルバドール・ダリ。

                                                             

加藤 昌治(かとう・まさはる)

作家/広告会社勤務

大阪府出身。千葉県立千葉髙等学校卒。1994年大手広告会社入社。情報環境の改善を通じてクライアントのブランド価値を高めることをミッションとし、マーケティングとマネジメントの両面から課題解決を実現する情報戦略・企画の立案、実施を担当。著書に『考具』(CCCメディアハウス、2003年)、『発想法の使い方』(日経文庫、2015年)、『チームで考える「アイデア会議」考具応用編』(CCCメディアハウス、2017年)、『アイデアはどこからやってくるのか 考具基礎編』(CCCメディアハウス、2017年)、ナビゲーターを務めた『アイデア・バイブル』(ダイヤモンド社、2012年)がある。           

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