なぜ“伝説のキャバ嬢”から“プロレスラー”になったのか? 女子プロ旋風の目となる「リアラ」に独占取材 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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なぜ“伝説のキャバ嬢”から“プロレスラー”になったのか? 女子プロ旋風の目となる「リアラ」に独占取材

写真提供:ガンバレ☆プロレス

 

■3.11をきっかけに東京進出

 

ーーー仙台でナンバーワンになったのに上京しようと思った理由は?

リアラ:当時月収は100万円を超えていて、中々いい暮らしができていたんです。その頃東日本大震災が起きて私も被災者の一人になって、仕事も一時休業状態になったんです。考える時間ができたときに「東京で勝負したい。歌舞伎町ナンバーワンになりたい!」と思って、震災の二ヶ月後には上京していました(笑)

 

ーーー仙台と東京では客層は違いましたか?

リアラ:全然違います。仙台は地域密着型ですけど、歌舞伎町はイケイケドンドン見たい感じでお酒飲めないと話になりませんでした。私飲めないまま上京したのでどうしようもなかったですね。そこで挫折して仙台へ帰りたくなりました(苦笑)。

 

ーーー飲めないのはどうやって克服したのですか?

リアラ:1年ぐらいかけて日本酒、ウイスキー、ワイン、シャンパン、ロックとかテキーラとか全部克服しました。同伴とかアフターでもとにかく飲んでは吐いてを繰り返しです。最初の頃は飲むと頭がグラグラになってました。でも乾杯のシャンパンって絶対飲まなきゃいけないんです。飲んではトイレで吐いてって感じで。

 それから1年半くらいかかってナンバーワンになりました。最高月収は500万くらいあったのかな? でも、ほとんど残ってないです。ドレスも一ヶ月に何十着とか買うし、シャンパンタワーを作る土台や装飾は自腹なので全部払っていました。私の営業スタイルが“仲間と飲む”で、同業のキャバ嬢が多かったんです。私を指名してくれるのが友達で、今度はその友達の店に行き、私が指名するから全然残らない(笑)。もうね、そこでお金が回っている状態ですよ。

 

■プロレスラー転向のきっかけは大物プロレスラーとの出会い

 

ーーープロレスラーになろうと思った理由は?

リアラ:私元々プロレスファンなんです。12歳離れた兄の影響で子供の頃からプロレスを見てました。あの頃はNWO(※注:ハルク・ホーガンや蝶野正洋が参加して日米で大ブームを起こしたユニット)とか大仁田劇場(※注:テレビ朝日系「ワールドプロレスリング」で大仁田厚がテレビ朝日アナウンサーと繰り広げたやり取り)を見てハマったんです。すごく刺激的で鮮明に覚えてます。初恋の相手は天山(広吉)選手。本当に大好きなんだけど、友達に話すと「なんで天山?」とか言われて周りには理解されませんでした(笑)。

 

ーーー当時はプロレスラーになりたいと思っていた?

リアラ:夢のまた夢って感じでなれるとは思っていませんでした。でも、東京でキャバ嬢やっているときもずっとくすぶっていたのかもしれませんね。仙台にいた頃は試合があまりやってなくて観戦できなかったけど、上京してから同伴で行ったり、休みの日に観に行ったりしていたんです。

 この仕事(キャバ嬢)をしていて、プロレスラーの方ともお会いする機会もあったんですけど皆さん素敵なんです。何て言うんですか、生き方とかすごくかっこいいですよね。それで自分も(プロレスラー)なりたいって思いが強くなってきたんです。

 

ーーー抑えられなくなったんですね。

リアラ:はい。そんなときに友人が丸藤正道(※注:プロレスリング・ノア所属の人気プロレスラー)さんと食事に行くという話を聞いて、無理言って同席させてもらったんです。そこで丸藤さんに「プロレスラーになりたいんです」と話したら高木(三四郎)社長(注:ノア、ガンバレ☆プロレス、DDTプロレス、東京女子プロレスを運営している株式会社CyberFight社長でDDTプロレス所属の現役プロレスラー)を紹介してくれたんです。

 

ーーービックチャンスが来たんですね。

リアラ:はい。丸藤さんにお会いした二日後に高木社長と面接があって「君を知っているよ」と言われて自信が持てました。「運動経験とかないけど大丈夫ですか?」と聞いても「気にしなくて大丈夫です」と言ってくれて私の夢を後押ししてくれたんです。

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ガンバレ☆プロレスは7月9日に東京・大田区総合体育館でビックマッチを開催する。今回取材を受けてくれたリアラ選手も出場予定。人気レスラー・ウナギ・サヤカとのシングルマッチが決まった。現在プロレス界で注目を浴びているレスラーとの対戦は期待の高さがうかがえる。どんな結果になっても、きっと彼女は立ち上がって頑張っていくだろう。

ガンバレ☆プロレス大田区総合体育館大会のチケットは以下のサイトから購入可能だ。

https://www.ddtpro.com/schedules/19509

ぜひプロレスを会場で体感してほしい。

 

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篁五郎

たかむら ごろう

1973年神奈川県出身。小売業、販売業、サービス業と非正規で仕事を転々した後、フリーライターへ転身。西部邁の表現者塾ににて保守思想を学び、個人で勉強を続けている。現在、都内の医療法人と医療サイトをメインに芸能、スポーツ、プロレス、グルメ、マーケティングと雑多なジャンルで記事を執筆しつつ、鎌倉文学館館長・富岡幸一郎氏から文学者について話を聞く連載も手がけている。

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