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岸田はなぜ聞く耳を持たないのか。「事実上の増税」インボイス反対集会に集まった人たちの声

写真:PIXTA

 

 10月から企業や個人事業主が納める消費税のルールが大きく変わる。「インボイス制度」によって、企業や個人事業主が仕入れで支払った消費税額の控除を受けるためには、必要な項目が書かれた請求書(インボイス)の発行が必要になるのだ。

 これまでは売り上げ1000万円以下の事業者は消費税の納税は免税されていたが、登録をすると消費税を納めないといけない。しかも登録しないと、商品などを仕入れた時に支払った分を差し引くことができる「仕入れ税額控除」が受けられなくなる。

 つまり実質消費税が増税となってしまう。負担増になるのは一人親方や建設会社、漫画家、出版社、農家と道の駅などの消費税分を価格転嫁できない中小零細企業やフリーランスが中心。声優や俳優、ミュージシャン、演出家、舞台設計の裏方なども対象だ。

 消費税を支払ってしまうと大幅な収入減となるためすでに廃業をした人も出ている。

 対象となる人々が集まってできた団体が「STOPインボイス」だ。この団体は、昨年10月から政治家への陳情や記者会見などの活動を通してインボイスの危険性を訴えてきた。しかし政府や財務省は「インボイスは予定通り実行する」という回答を繰り返すだけ。業を煮やした当事者たちが国会前に集まって窮状を訴える行動に出たのである。

 

 

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篁五郎

たかむら ごろう

1973年神奈川県出身。小売業、販売業、サービス業と非正規で仕事を転々した後、フリーライターへ転身。西部邁の表現者塾ににて保守思想を学び、個人で勉強を続けている。現在、都内の医療法人と医療サイトをメインに芸能、スポーツ、プロレス、グルメ、マーケティングと雑多なジャンルで記事を執筆しつつ、鎌倉文学館館長・富岡幸一郎氏から文学者について話を聞く連載も手がけている。

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