統一教会が「不世出の政治家」と称える「安倍晋三の正体」【適菜収】
【隔週連載】だから何度も言ったのに 第43回
■安倍はカルトや詐欺組織の広告塔だった
安倍主催の「桜を見る会」には、統一教会関係者をはじめ反社が結集した。ちなみに、統一教会の関連団体「世界戦略総合研究所」の小林幸司事務局長は、2012年9月の自民党総裁選について、「首相になってほしいので安倍さんを応援し、投票した」と発言。安倍主催の「桜を見る会」に招待された件については「(総裁選で)応援したからですかね」と述べている。
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「桜を見る会」には悪徳マルチ商法の会長、反社会勢力のメンバー、半グレ組織のトップなども招かれていた。反社会勢力が手違いで「桜を見る会」に紛れ込んだのではない。安倍は総理推薦枠の「60番」で悪徳マルチ商法「ジャパンライフ」会長の山口隆祥に招待状を送り、一方、ジャパンライフは「安倍晋三内閣総理大臣から山口会長に『桜を見る会』のご招待状が届きました」と招待状や安倍の写真をチラシにして勧誘に利用していた。要するに安倍はカルトや詐欺組織の広告塔だったわけだ。
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安倍は「桜を見る会」に後援会関係者らも呼び、公職選挙法違反や公金横領、政治資金規正法違反が疑われたが、事件をごまかすために一貫して嘘をつき続けた。「桜を見る会」の前夜祭に関するだけでも2019年11月~2020年3月のわずかな間に118回も嘘をついている(衆院調査局調べ)。
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「後援会としての収入、支出は一切なく、事務所側が補填したという事実も全くない」と繰り返したのも真っ赤な嘘だった。この件について安倍は『安倍晋三回顧録』で「しかし、結果としてそれは事実に反していた」と反省したかのような素振りを見せたものの、「内閣総理大臣の答弁が事実と違ったことは、まさに国会の信頼にかかわることです。政治的責任は重いと思っています」と完全に他人事。
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『回顧録』の冒頭には、この回顧録は歴史の法廷に提出する安倍の「陳述書」でもあるという趣旨のインタビュアーの文章があったが、安倍には現実世界の法廷で述べるべきことがたくさんあったはずだ。(同前)
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「安倍さんと統一教会の関係を示す証拠は一つもない」? いい加減、現実に向き合いましょう。自分を騙し続けていてもいつかは限界がきます。そういう意味では、安倍信者の皆様にも本書『安倍晋三の正体』を読んでもらいたいと思っています。最初は反発があるかもしれません。しかし、本書を最後まで読み通せば洗脳が解ける仕様になっております。
文:適菜収
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