新選組京都ゆかりの地案内「池田屋跡」編
新選組の足跡を辿る 第2回
新選組が産声を上げ、その全盛期に活躍の舞台となり、不逞浪士たちを震え上がらせた京都。今も多くの人が訪れ、蒼き狼たちを偲んでいる。ここではありし日の新選組を確かに感じられる場所を厳選。その足跡をたどってみたい。
現在は繁華街の喧噪に包まれている池田屋跡
三条から四条にかけての木屋町通周辺が京都有数の繁華街なのは、当時から変わらない。ここが池田屋事件の舞台だ。
木屋町通を四条通からわずかに北上し路地を西に入ったところに「古高俊太郎邸跡」碑がひっそりと立つ。新選組に捕縛された古高邸の土蔵から何者かが武器等を持ち出したことが、事件のきっかけになっている。
京都守護職の市中一斉捜索の決断を受け、新選組が集結したのが祇園石段下、「祇園」交差点にあった祇園会所で、今はコンビニ店になっている。
土方歳三率いる23人が、八坂神社の門前町として発展した祇園界隈などを探索し、近藤勇率いる10人が木屋町通を担当した。
近藤たちの足取りをたどって木屋町通を四条通から北上してみよう。距離にして500mほど、歩いて10分足らずの距離だが、近藤たちは2時間もかけて三条通に到達している。
浪士が会合していた旅籠屋を営む池田屋は石柱などがその跡地を示すのみだが、木屋町通をさらに北上すると池田屋裏口が接していた「三之船入跡」碑が立つ。間口が6・4mだったのに対し、奥行きが裏庭も含めて33m強もあった池田屋の敷地を感じる参考になる。