“薄利多売”はバカの商法!大阪の商売は何が間違っているのか?【藤田田】
復刊がベストセラー『ユダヤの商法』より #4
昨今の物価高でようやく見直されてきたものの、「薄利多売」は永く日本では善とされてきた。しかし、この男は1972年の著書ですでに「バカの商法」と一刀両断。日本マクドナルド創業者の藤田田である。復刊した『ユダヤの商法』(KKベストセラーズ)では、自らを「銀座のユダヤ人」と称した藤田が、ユダヤ人たちとのビジネスを通じて得た見識が余すことなく記されている。そのなかから、大阪出身の藤田が、ユダヤ人と大阪人の商売のちがいについて言及した部分をご紹介しよう。(「ユダヤの商法」シリーズ#4 / #1 #2 #3 #5 #6 を読む)
◾️ユダヤ商法と大阪商法
日本の代表的な商法は、私の生まれた大阪に伝わる大阪商法である。そのガメツさを看板にする大阪商法ですら、ユダヤ商法の前ではおよそ『商売』とは言えない幼稚なものでしかない。
大阪商法は、いわば薄利多売の商法である。〝薄利多売〟でガメツく儲けていくのが大阪商人なのだ。
ところが、ユダヤ人には〝薄利多売〟ということが分からない。
「たくさん売って、薄利とはどういうことなんだ、デン。たくさん売るなら、たくさん儲けるべきだ」
ユダヤ人は決まってこういう。
「たくさん売って〝薄利〟だなんて、フジタの言う大阪商人っていうのはバカじゃないか。うん、きっとバカなんだぜ」
私はユダヤと大阪の歴史を両手ではかってみた。大阪は仁徳天皇以来二〇〇〇年、ユダヤは五〇〇〇年だ。
残念ながら、倍以上もユダヤの歴史の方が長い。ユダヤが三〇〇〇年以上も歴史の時間を刻んだ時、日本はまだ文字すら存在しなかったのである。
◾️安売り競争は「死のレース」
同業者同士で薄利多売競争をして、両方がポシャッてしまうということはよくある。よその店より少しでも安くして、少しでも多く売ろうという気持ちは分かるが、少しでも安く売ろうと考える前に、なぜ、少しでも厚利を得ようと考えないのだろうか。メーカーや商社は、利益が薄ければ、いつ倒れるか分からない危険にさらされているのも同然で、まして、薄利競争などは、お互いの首に縄をかけて、ヨーイ、ドン、で引っ張り合うようなもので、愚劣きわまりない商法である。
ひょっとすると、この薄利競争という名の『死のレース』は、徳川時代に商人を弾圧して、権力をふるって安売りさせた時の、名残りの商法ではないだろうか。
〈『ユダヤの商法』より構成〉
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✴︎KKベストセラーズ 名著シリーズ✴︎
藤田田著シリーズ累計105万部突破
『ユダヤの商法 世界経済を動かす』
日本マクドナルド創業者・藤田田幻の名著復活!
ユダヤ商法の定石さえ守れば、金儲けなんか誰でもできる
巨万の富を築きたい人必読!
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幻の名著復活
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ユダヤ商法の「定石」こそ金儲けのノウハウ
『ユダヤの商法 世界経済を動かす』総計240刷、82万7000部。
あの伝説のベストセラーが今ここによみがえる。
どうすれば金持ちになれるのか。その答えは世界の巨富を一手に集めるユダヤ商法の「定石」にあった。「定石」とは何か。それは、「銀座のユダヤ人」と呼ばれた著者が勝ち得た金持ちになるための原理原則。
全世界でいまだに通用する唯一の「商法」である。「定石」さえ守れば、金儲けなんか誰でもできる——本書は、夢を抱き、巨万の富を築き、新しい未来を自らつくりたいと望む若者やビジネスマンには必読のノウハウだ。
1972年5月刊行初版本を底本に、新装版としてここに読者待望の復刊!
目次
Part1 これがユダヤ商法だ
Part2 私自身のユダヤ商法
Part3 ユダヤ商法のバックボーン
Part4 銀座のユダヤ人語録
Part5 「円」を扱うユダヤ商法
Part6 ユダヤ商法とハンバーガー