「儲かる相手なら国籍なんて関係ない」ユダヤの商法。利益追求がイデオロギーを超越する【藤田田】
復刊がベストセラー『ユダヤの商法』より #6
日本マクドナルド創業者の藤田田が1972年に著した『ユダヤの商法』(KKベストセラーズ)が新装版として復刊、その内容は半世紀を経た今もなお注目を集めている。アイヒマン事件での国家主権の侵害や、東西冷戦下での国境を越えた取引など、藤田氏が観察したユダヤ人実業家たちの行動パターンは、常識を覆すものだった。彼らは「国家主権などクソくらえ」とばかりに、時にそれを無視してまで利益を追求する。資本主義も共産主義も関係ない。ただ儲かるかどうかだけが問題なのだ。全世界に散らばるユダヤ人ネットワークを駆使し、イデオロギーすら超越するその商法は、グローバル化が進む現代ビジネスにおいて、私たちに何を示唆するのか。Facebookのザッカーバーグをはじめとするユダヤ系実業家たちが世界経済を牽引する今こそ、藤田田の慧眼に学ぶべき時が来たのかもしれない。(「ユダヤの商法」シリーズ#6 /#1 #2 #3 #4 #5 を読む)
◾️「ナチス残党狩り」で見せたユダヤの実力
ナチス・ドイツは、第二次世界大戦中、狂ったようにユダヤ人狩りを行い、六〇〇万人のユダヤ人を殺害した。戦後、大半のナチスの指導者が軍事裁判で死刑もしくは終身刑の判決を受けた中で、アイヒマンただ一人が、行方が分からなかった。
それもそのはずで、アイヒマンは南米へ逃れ、アルゼンチンの国民になりすまして、生き延びていたのである。
そして、そのことは、ついにイスラエル秘密警察の知るところとなり、イスラエル秘密警察は確かにアイヒマンであるという確証を握ってから、アルゼンチンへ乗り込んで、アイヒマンを逮捕し、イスラエルへ連れて帰った後、裁判で死刑を宣告し、刑を執行した。
罪もない多くのユダヤ人をガス室へ送って殺戮を繰り返していたナチスに対して、私は一片の同情すら示そうとは思わない。アイヒマンの死刑は当然であると思う。
しかし、アイヒマンの罪は罪として、私はイスラエル秘密警察がアルゼンチンへ乗り込んでアイヒマンを逮捕したということが、なんとなく不満だった。あまりにも堂々と、イスラエル秘密警察はアルゼンチンの国家の主権を侵している。通常、こういった問題が起きた場合、一方の国が相手国に犯人の引き渡しを要求し、政治的に解決されるわけであるが、イスラエル秘密警察は、ドヤドヤとよその国へ踏み込んで、アイヒマンを引き立てて行ったのである。アルゼンチンはイスラエルによって、明らかに主権を侵されている。
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✴︎KKベストセラーズ 名著シリーズ✴︎
藤田田著シリーズ累計105万部突破
『ユダヤの商法 世界経済を動かす』
日本マクドナルド創業者・藤田田幻の名著復活!
ユダヤ商法の定石さえ守れば、金儲けなんか誰でもできる
巨万の富を築きたい人必読!
多くの経営者に影響を与えた大ベストセラー
幻の名著復活
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ユダヤ商法の「定石」こそ金儲けのノウハウ
『ユダヤの商法 世界経済を動かす』総計240刷、82万7000部。
あの伝説のベストセラーが今ここによみがえる。
どうすれば金持ちになれるのか。その答えは世界の巨富を一手に集めるユダヤ商法の「定石」にあった。「定石」とは何か。それは、「銀座のユダヤ人」と呼ばれた著者が勝ち得た金持ちになるための原理原則。
全世界でいまだに通用する唯一の「商法」である。「定石」さえ守れば、金儲けなんか誰でもできる——本書は、夢を抱き、巨万の富を築き、新しい未来を自らつくりたいと望む若者やビジネスマンには必読のノウハウだ。
1972年5月刊行初版本を底本に、新装版としてここに読者待望の復刊!
目次
Part1 これがユダヤ商法だ
Part2 私自身のユダヤ商法
Part3 ユダヤ商法のバックボーン
Part4 銀座のユダヤ人語録
Part5 「円」を扱うユダヤ商法
Part6 ユダヤ商法とハンバーガー