古代からの伊勢神宮の変遷を辿る -『変容する聖地 伊勢』(ジョン・ブリーン編)-
不変の聖地か、変容する聖地か……。これまで学問的に試みられて来なかった疑問に、国内外の研究者が論考する。
2013年、第62回式年遷宮が行われ、参詣者は900万人に上る伊勢神宮。まさに、現代人の聖地だ。
今日、皇祖神「天照大神」を祀る伊勢神宮は、古代から変わることなく受け継がれてきた聖域というイメージで語られることが多いが、しかし、不変的に聖地として崇(あが)められてきたわけではなかった。
本書では、「聖地の変容」をキーワードに、伊勢神宮の歴史について、国内外の一線級の研究者16人がまとめた論考を、『一個人』7月号(6月10日発売)でも監修を務める国際日本文化研究センターのジョン・ブリ-ン教授が集約した。
我々が思い描いていた聖地・伊勢神宮のイメージが、大きく覆る可能性がある1冊。日本の歴史と共に変容した伊勢神宮の姿を垣間見るかもしれない。
『変容する聖地 伊勢』ジョン・ブリーン/編
思文閣出版/刊 2800円(税別) 発売中