国賊安倍晋三を礼賛した百田尚樹の新党名は「日本エセ保守党」に変更してはどうか?【適菜収】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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国賊安倍晋三を礼賛した百田尚樹の新党名は「日本エセ保守党」に変更してはどうか?【適菜収】

【隔週連載】だから何度も言ったのに 第48回


Xの公式アカウントが開設されると、瞬く間に自民党のフォロワー数を抜き去り、国内政党トップに躍り出た日本保守党。立ち上げたのはエセ保守YouTuber・百田尚樹だ。国賊安倍を礼賛し、自国の歴史を捏造、さらに日本語を軽視する自称元作家の愚劣な見識とは? 『日本人は豚になる 三島由紀夫の予言』(KKベストセラーズ)で三島の言葉から保守の真髄を紐解いた著者適菜収の「だから何度も言ったのに」第48回。


百田尚樹

 

■百田尚樹が新党をつくるという冗談

 

 いよいよ本格的に日本が壊れてきた。

 先日はラノベ作家の百田尚樹がネット番組に出演し、「日本保守党」という新党を立ち上げることになった経緯について語ったという。百田いわく「安倍(晋三)さんが亡くなってから、自民党の発言、動きを見ているともうダメだと。ほかに支持する政党がない。自分が立つしかない。立てるしかないと思った」とのこと。一体なんの冗談なのか。国家の破壊を続けた国賊安倍晋三と、その後の自民党がやっていることは同じである。反日カルトの広告塔だった男を礼讃するより、保守思想の入門書でも読んで、人生、悔い改めたほうがいい。

    *

 日本にまともな保守政党ができない理由は、サルでもわかるほど簡単だ。近代大衆社会においては、近代の理想と距離を置く保守は常に少数派であるからだ。現在増長しているのはエセ保守である。百田は「いずれこのままでは日本はダメだと思っている。座して死を待つのか。たとえ負けるにしても何かやりたい。頑張って、5年、せめて10年頑張れば私の後を継いでくれる者が出てくれるかもしれない。やらなければ5年先もない」と発言。日本をダメにしたのが、ネトウヨ(ネット上にウヨウヨいる情報弱者)を煽ってきた自分たちエセ保守であるという自覚もないようだ。

    *

 百田は維新の会にも言及。

「最初、維新のファンだった。大阪生まれですから頑張ってくれと。応援にも行きましたが、途中からちょっと違うなと。言ってもいいかな。私は維新、嫌いです。辞めた代表の橋下(徹元大阪府知事)は特に大嫌いです。何度もケンカしてるんで」。

 維新や安倍を支持した時点で見識の欠片もない。要するに目が節穴。価値判断もできない。国の心配をしている暇があったら、自分の心配をしたほうがいい。

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 三島由紀夫も福田恆存も最後に守るべきものは「日本語」と言ったが、百田みたいな有象無象や安倍晋三も含めてエセ保守の最大の特徴は、自国の歴史や日本語に無頓着なことだ。以前、百田はこんなツイートをしていた。「フォロワーの皆様、本当にすみません…私は異常に沸点が高くて…ホント、子供の頃から、このせいですぐにケンカになります。大人になって、我慢することを覚えたのですが、気が立っている時は、抑えが効かなくなります」。それを言うなら「異常に沸点が低くて」だろう。日本語が苦手な文豪。

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  • 目次

はじめに−−「B層」とは何か?

✳︎

第一章 内田樹と『日本辺境論』

辺境と偏狭

プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神

B層グルメと某評論家

B層という言葉が出てきた経緯

なぜ日本はこんなことになってしまったのか

ルース・ベネディクトの『菊と刀』

安倍晋三の行動原理

学問のブレイクスルー

マイケル・ポランニーと暗黙知

百人一首を暗記する意味

「型」を知るということの贅沢

 ✳︎

第二章 自立を拒絶する人たち

白井聡の『永続敗戦論』

終戦記念日という欺瞞

冗談は櫻井よしこさん

「サヨク」と「保守」の自己欺瞞

「主権の欲求不満」の解消

 ✳︎

第三章 「正義」を笠に着る人たち

ウクライナ首都の名称変更は「正義」なのか?

「人間は見たいものしか見ない」

社会的リンチというB層の「正義」

人種問題における「正義」の暴走

「ルッキズム」批判は「正義」なのか?

言葉狩りは「正義」なのか?

若年層に選挙権を与えるのは「正義」なのか?

山本太郎と「正義感」について

 ✳︎

第四章 陰謀論に走る人たち 

「無知の知」と「無恥の恥」

不道徳としか言えない果物屋

「維新に殺される」

新型コロナは「バカ発見器」でもあった

ひっくり返って駄々をこねる老人たち

Yahoo!ニュースのコメント欄

知識はあるけど教養がないバカ

デマは言論の自由にあらず

社会の変化は元には戻らない

99%の人が知らない話

✳︎ 

第五章 無責任な人たち

安倍の次は維新に騙されるB層

メディアの劣化が止まらない

大阪都構想のデマと事実隠蔽

総選挙で湧いてきたB層

✳︎ 

第六章 恥知らずな人たち

飼い犬の遠吠え

安倍晋三の本質を映し出す一枚

ツッコミ待ち政治家だらけの国

日本の崩壊に気づいていないB層

日本最大の権力者は「改革バカ」

「ジューシー」発言は外部の拒絶

悪意なく嘘を重ねる人々

カルト化した自民党広報本部

百田尚樹の「歴史改ざんファンタジー」

日本人は悪に屈したネトウヨ用語を使い騒ぎ出した元首相

✳︎ 

おわりに−−人間は過去を忘れ野蛮は繰り返される

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オススメ記事

適菜 収

てきな おさむ

1975年山梨県生まれ。作家。ニーチェの代表作『アンチクリスト』を現代語にした『キリスト教は邪教です!』、『ゲーテの警告 日本を滅ぼす「B層」の正体』、『ニーチェの警鐘 日本を蝕む「B層」の害毒』、『ミシマの警告 保守を偽装するB層の害毒』、『小林秀雄の警告 近代はなぜ暴走したのか?」(以上、講談社+α新書)、呉智英との共著『愚民文明の暴走』(講談社)、中野剛志との共著『思想の免疫力 賢者はいかにして危機を乗り越えたか』、『遅読術』、『安倍でもわかる政治思想入門』、『日本をダメにした新B層の研究』(KKベストセラーズ)、『ニッポンを蝕む全体主義』『安倍晋三の正体』(祥伝社新書)など著書50冊以上。「適菜収のメールマガジン」も好評。https://foomii.com/00171

 

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